怖いというよりも、読んでて結構ヒヤヒヤする『怖い村の話』

怖い村の話 (宝島SUGOI文庫)宝島社Amazon 参考 ■なかなか微妙な本を読みました。都市伝説で流布される全国の「いわくつきの地」のカタログともいうべき本で、例えば「犬鳴村」「つけび村」「売春島」「奴隷島」といった、どこかで聞いたことのあるようなオカ…

”神”は保険会社じゃないよ!偕成社文庫版『宇宙戦争』

宇宙戦争 (偕成社文庫)作者:H.G.ウェルズ偕成社Amazon■たしか小学校の頃に読んだ記憶があるけど、久しぶりに再読。偕成社文庫版は図書館に置いてあるし、字が大きいので抜群に読みやすい!子供向けというか、年寄り向けだね!■とにかくお話の視点が斬新で、…

泣きながら映画を撮る男!『映画に憑かれて 浦山桐郎インタビュードキュメンタリー』

映画に憑かれて 浦山桐郎―インタビュードキュメンタリー現代書館Amazon■この本は凄いですよ。ページが約500ページあって、浦山桐郎の関係者に原一男がインタビューした本ですが、そもそも関西テレビのドキュメンタリーのためにインタビューが行われたのです…

タマミ、おそろしい子!楳図かずおの『のろいの館』

のろいの館 (サンデーコミックス)作者:楳図かずお秋田書店Amazon■楳図かずおの『赤んぼ少女』を遂に読みましたよ。でもタイトルが違います。秋田書店から出すときに改題したそうです。その後の文庫等は『赤んぼ少女』に戻ってますね。■『のろいの館』はお馴…

実は猛烈な円谷プロ批判の書『白組読本』

■著者の公野勉氏は平成ウルトラシリーズの頃に円谷プロに在籍していた人で、その後東北新社でプロデュ―サーを、ギャガや日活で配給を担当している人なのだが、本書ではなにかと白組と円谷プロを比較しているのが読みどころで、おもしろい。■公野氏はよほど円…

映画美術ファン垂涎、眼福の書『シネマの画帖 映画美術監督 西岡善信の仕事と人々』

■以前から気になっていた淡交社のムック本『シネマの画帖 映画美術監督西岡善信の仕事と人々』の新古本が古書店にお安く出ていたので買ってしまった。収蔵スペースの関係上あまり蔵書は増やしたくないのだが、これは図書館で借りて読むのではなく、手元に保…

東宝特撮迷走の軌跡『ゴジラ東宝チャンピオンまつりパーフェクション』

ゴジラ 東宝チャンピオンまつり パーフェクション (DENGEKI HOBBY BOOKS)KADOKAWA/アスキー・メディアワークスAmazon■『ゴジラ対メカゴジラ』の初期検討稿である『大怪獣沖縄に集合!残波岬の大決斗』が載っているのが貴重。たぶん、まだ福島正美のアイディ…

重鎮舞台俳優は特撮映画がお好き?『映画秘宝別冊 昭和メカゴジラ鋼鉄図鑑』

別冊映画秘宝 昭和メカゴジラ鋼鉄図鑑 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)洋泉社Amazon■メカゴジラは初代にかぎるということが確認できる貴重な写真満載のお楽しみムック本なんだけど、むしろ睦五朗が岸田森のエピソードを語っている記事が貴重だ。国立がんセンター…

《この本が読みたい!》『定本円谷英二随筆評論集成』

定本円谷英二随筆評論集成作者: 円谷英二,竹内博出版社/メーカー: ワイズ出版発売日: 2010/12/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見る このシリーズの趣旨 このシリーズ記事の趣旨は、諸般の事情(単に懐が寂しいとか、在庫がな…

《この本が読みたい!》『昭和演劇大全集』

昭和演劇大全集作者: 渡辺保,高泉淳子出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2012/11/24メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る シリーズ記事の趣旨 唐突ですが、新シリーズ、《この本が読みたい!》が始まります。このシリーズ記事の趣…

『被爆のマリア』

被爆のマリア (文春文庫)作者: 田口ランディ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/07/10メディア: 文庫 クリック: 14回この商品を含むブログ (11件) を見る■田口ランディの小説は初めて読んだけど、なんだか盗作騒ぎで有名な人らしい。その事件の内容も知…

『サテライト・オペレーション』

サテライト・オペレーション (集英社文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 集英社発売日: 1977/12メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログを見る■古本で読む小松左京。集英社の古い短編集。個人的には「飢えた宇宙」が大好き。傑作だと思うなあ。…

『レクイエム』

レクイエム (文春文庫)作者: 篠田節子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/09/20メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

『警察庁長官を撃った男』

警察庁長官を撃った男 (新潮文庫)作者:鹿島 圭介新潮社Amazon■オウム真理教の仕業とされた警察庁長官狙撃事件の真犯人は別にいたという驚きのドキュメント。最終的に真犯人が特定されるわけではないが、実に意外な老人が真犯人あるいは幇助犯として浮上する…

『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』

でっちあげ (新潮文庫)作者:ますみ, 福田新潮社Amazon■”教師によるいじめ”という奇妙な事件として派手に報道された記憶は残っているがその後どんな顛末を辿ったのかは、本書で初めて知った。そして驚愕した。新聞、週刊誌の殺人教師報道はほとんど誤報だった…

『文化と闘争 東宝争議1946−1948』

文化と闘争―東宝争議〈1946‐1948〉作者:雅雄, 井上新曜社Amazon■約500頁からなる専門書だが、日映演の文書や東宝の議事録等の一次資料から東宝争議について労働運動史的な観点から具体的に詳述される。第三次争議の「来なかったのは軍艦だけ」というGHQの…

『弾左衛門とその時代』

弾左衛門とその時代 (河出文庫)作者: 塩見鮮一郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/01/05メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 25回この商品を含むブログ (11件) を見る

『ミラーマン大全』

ミラーマン大全作者: 白石雅彦,西村祐次,円谷プロ=,円谷プロダクション出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2004/02メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (10件) を見る

『貧民の帝都』

貧民の帝都 (文春新書)作者: 塩見鮮一郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/09/01メディア: 新書購入: 4人 クリック: 24回この商品を含むブログ (24件) を見る

『密約 外務省機密漏洩事件』

密約―外務省機密漏洩事件 (岩波現代文庫)作者: 澤地久枝出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/08/17メディア: 文庫購入: 80人 クリック: 2,301回この商品を含むブログ (64件) を見る■「運命の人」があまりに刺激的なので、有名なドキュメント作を借りてき…

『地球になった男』

■古本屋で105円で買った中古の新潮文庫だが、70年代初めの出版の割に状態が良く、現在の文庫より文字が小さいのだが、昔は全部こんな感じだったから、かえって読みやすいことを確認した次第。小松左京が「日本沈没」出版以前に自選した短編集の第一弾。昔の…

『Can You Dream? 夢を生きる』

■宝塚歌劇初の女性演出家となった植田景子の、採用に至るまでの根性物語が興味深いエッセイ。5回目のチャレンジでやっと採用に至る、若き日の苦闘の日々には共感できる部分が多い。男女雇用機会均等法の施行後の老舗企業の方針転換に根気よく付き合ったおか…

『映画監督 深作欣二』

映画監督 深作欣二作者: 深作欣二,山根貞男出版社/メーカー: ワイズ出版発売日: 2003/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (10件) を見る

『震度0』

震度0 (朝日文庫 よ 15-1)作者: 横山秀夫出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2008/04/04メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 32回この商品を含むブログ (73件) を見る■テレビドラマ版を先に見たのだが、色々と気になる点があって、原作を読んでみた。結論…

『継ぐのは誰か?』

継ぐのは誰か? (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1998/02メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (25件) を見る■ハルキ文庫では絶版なのだが、図書館で城西国際大学の小松左京全集完全版で「見知らぬ…

『見知らぬ明日』

見知らぬ明日 (ハルキ文庫)作者:小松 左京角川春樹事務所Amazon■上記のハルキ文庫版はすでに絶版らしく、入手不能なので、図書館で小松左京全集完全版を借りてきて、一気に読んだ。ハルキ文庫も再販すべきだ。■文化大革命期の、秘密のベールに覆われた中国、…

『どーなつ』

どーなつ (ハヤカワ文庫 JA Jコレクション)作者: 北野勇作出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/07/21メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (47件) を見る■「空獏」に比べると、お話が拡散しすぎる気がするので、いまひとつピンと…

『空獏』

空獏 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)作者:北野 勇作早川書房Amazon■9つの連作短編と10の掌編からなる、獏と夢と西瓜と戦争をめぐるファンタジックなハードSF(?)。獏システムの中で夢見られる新世界は、宇宙の彼方からやってくる不可知の敵との戦…

『レイコちゃんと蒲鉾工場』

レイコちゃんと蒲鉾工場 (光文社文庫)作者:北野 勇作光文社Amazon■「かめくん」以来の北野勇作作品。”北野ワールド”と呼ぶべき独特のニュアンスを持つSFファンタジーワールドだが、一種のダークファンタジーとも言える。薄ぼんやりとした輪郭の曖昧な作品…

『夜が明けたら』

夜が明けたら (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1999/11メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (8件) を見る

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