ベッドタイム・ストーリー ★★★

BEDTIME STORIES
2009 スコープサイズ 100分
MOVIX京都(SC9)

■姉の子供たちを預かった下流の独身男が子供たちに聞かせる御伽噺が、次の日に現実になることを知った彼は、これをうまく利用して父親が手放したホテルを取り戻そうとするが・・・

アダム・サンドラーがディズニー映画に登場する、アダム・シャンクマンの監督作で、ウェルメイドな軽快なコメディなので、にやにやしながら愉しめる。今回はディズニー映画ということで、アダム・サンドラーも大人子供キャラを抑えずに、子供じみたギャグをやって見せるが、特にクライマックスのホテル計画のコンペの場面は、そのバカバカしさが、定石の見せ場に対する批評にもなっていて、傑作。

■相方を務めるラッセル・ブランドはイギリス出身のコメディアンらしいが、その素性は知らなくても、アダム・サンドラー好みの奇人キャラであることは十分に伝わるし、十分に笑わせてくれる。意味無く主人公に癇癪をぶつける小さい人々の歪な存在感も、ディズニー映画に対するパロディになっている。

■ただ、ホテル計画のコンペの場面がコメディの見せ場として出色だったせいで、その後のタイムリミットのサスペンスの場面はどうも取ってつけたように陳腐に見えてしまう。

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