もしも昨日が選べたら ★★★

もしも昨日が選べたら [DVD]

もしも昨日が選べたら [DVD]

  • 発売日: 2007/11/28
  • メディア: DVD

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2006 ヴィスタサイズ 107分
TOHOシネマズ二条(SC9)


 仕事人間で家族のことを顧みる暇のないのアダムちゃんは爆発寸前。家庭内に各種リモコンが散乱して混乱するので頭にきた彼は、深夜のスーパーに万能リモコンを買いに出かけるが、怪しく登場した博士(C・ウォーケン)に善人には見返りが必要だ、と新開発の万能リモコンを渡される。それは、人生をDVDメニューのように操作できる夢の機械だった。調子に乗って人生の退屈な、嫌な場面を早送りしてやり過ごしているうちに、リモコンの学習機能が働いて人生が勝手に早送りされてしまうようになり・・・
 アダム・サンドラーが「ロンゲスト・ヤード」の次に撮ったのは、久々の下ネタ満載のSFファンタジー。最近は脇役に下品なギャグをやらせて、自分は受けに回ることが多かったが、今回は自分自身が積極的にギャグを引き受け、オトナコドモキャラを前面に出してきた。「ロンゲスト・ヤード」の反動だろうか。特に傑作というわけでもないが、入場料分はしっかり愉しませまっせという娯楽作。しかも、コテコテのファミリー映画。
 今回のお相手はなんとケイト・ベッキンセール。超のつく別嬪さんだが、ここではアダムちゃんのコスプレ妻を華やかに演じて眼福の極み。しかも、アダムちゃんの人生が早送りされるに従って、リック・ベイカーの特殊メイクで徐々に老けてゆく、それでもやはり美しい・・・という七変化のサービス内容。文句のつけようがありません。
 最後のオチは皆様の予想通りだが、そこへいたるプロセスを畳み掛けて見せる。後半はアダムちゃんの人生が加速度をつけて進展するので、ちょっとした年代記もの映画を見る気分で感情移入が促進され、クライマックスの泣かせ場が効いてくる。
 でも、ラストより、人生を勝手に早送りされた(自業自得だが)間に父親が亡くなっていたことを知って、最後に会った時に戻って、父親に邪険に接する自分自身に対面し、深く後悔する場面がよくできていて、つい涙を誘われる。


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