大映映画に咲く素朴な野の花～藤村志保の世界～

【最終更新 2021/3/27】
われわれは、今こそ、藤村志保を、取り戻さなければ、ならない！
なんだか急に昔のアジ演説みたいなことを口走ってしまいましたが、藤村志保って良いですよね。
1939年生まれ、本名は静永操。職業、女優。
多分、子供にはまだ分からない地味で上品な美しさ。
われわれの世代では、最初に観るのが『大魔神怒る』だったりするもので、なんとなく演技的には上手い人じゃないなと誤解してしまう傾向がありがちですが、これはおおいな間違いと知るべし。

まずはデビュー作の1962年『破戒』を観るべし。でも、最後に観たのがあまりに大昔なので、記事が残っていないのだ。残念。市川崑の傑作なのに。宮川一夫のモノクロ撮影も絶品。

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大映でのピークは、ある意味三隅研次の次の二作になるのかな。藤村志保に奉仕するための映画二部作で、小品ながら贅沢のこの上ない珠玉作。
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そして、極めつけが田中徳三の唐突な傑作『怪談雪女郎』ですね。監督の美意識が炸裂し、完璧なはまり役となりました。ご本人も満喫されたようですね。　
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しかも、志保さんは京都がホームグラウンドだったので、ふだん街で見かけたりする京都人の親しみの対象でもある。

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その他にも助演として大活躍。でも『ひき裂かれた盛装』は知られざる佳作で、良かったよなあ。
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最近の助演作ではこんなのがありましたね。ちっとも最近じゃないって？
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