■在日米軍は、現在も終息していない朝鮮戦争に絡んで在日国連軍の一面(看板)を持っていて、沖縄の普天間、嘉手納などが在日国連軍基地として指定されている。ということはなんとなく知っていたけど、形式上のことだけだと思っていた。ところが、案外そうでもなくて、米軍があえて実質的な意味あいを現在まで温存してきた経緯があるという。
■オーストラリア、英国などが負担軽減のためそこから身を引こうとしても、米国がなんとか繋ぎ止めた。なので、国連軍はいまも日本に駐留しているし、実際に関係各国の航空機や艦船が日本に出入りしている。米軍は、国連軍の立場であれば、日本政府に事前協議なしで作戦行動を行える(!)から、あえてその地位を温存している。吉田・アチソン交換公文、国連軍地位協定、朝鮮議事録などで、米軍に確保された軍事的既得権益だから。しかもこれにより、もし日米安保条約が終了しても、国連軍参加国は日本に駐留できるという。だから、米国は(沖縄だけでなく)日本国内を基地として利用できる権益を実質的に継続できるそう。
■一方で、米軍基地の置かれていない地域の安全を米軍は保証しないし、米軍が日本の防衛に無条件に関与することはないそうです。当然ですね。そんなの米国の議会が納得しない。つまり、沖縄は外国から攻撃を受ける可能性と同じくらいに米軍が意地にかけて守ろうとするかもしれないけど、本土は攻撃を受けても自衛隊に頑張ってもらうしかない。米軍が手助けをするかどうかは、そのときの状況や損得勘定による、ということ。その時、東京はどうなる?
■在日国連軍が日本に駐留していて、朝鮮有事などの際に実際に稼働する可能性があることは、なかなか妙味深い論点を構成しますね。国連軍の看板、お墨付きがあれば、米軍その他の外国軍が国連軍の旗のもとに動いたときに、日本政府や国民が納得しやすいというメリットはあるでしょう。著者のいうとおり、それは大きいと思います。外国からの攻撃に対して、在日米軍が反撃する、それに自衛隊が追従することは嫌がっても、国連軍を支援するとなれば、国民の納得度は格段に上がるでしょう。実質は米軍がメインだとしても、納得のしやすさが違うと思いますね。
■まあ、本当に切羽詰まったときに、在日米軍が動かなかったら、野党も含めて国民は怒ると思いますけどね。でも実際には前述の通り動かない可能性は(かなり)あるでしょうね。それに、そもそも攻め込まれた時点で(現実的に)勝負はついているという気がしますけどね。違うのかな?
