忍びの衆 ★★☆

忍びの衆 [DVD]

忍びの衆 [DVD]

  • 発売日: 2003/04/25
  • メディア: DVD
忍びの衆
1970 スコープサイズ 79分
KBS京都録画
原作■司馬遼太郎 脚本■山田隆之
撮影■森田富士郎 照明■山下礼次郎
美術■下石坂成典 音楽■鏑木創
監督■森一生

■秀吉の命令で柴田勝家の側室お市の方を略奪するよう命じられた伊賀の若い忍者たちの苦闘を描く忍者映画。市川雷蔵亡き後、東映から松方弘樹を迎えて製作された、大映末期の苦し紛れの作品。主演の松方弘樹に見せ場が乏しく、むしろ峰岸徹(当時は隆之介)の若さ溢れる荒々しさの方が新鮮。
■お話のほうも、当時の大映の弱点である脚本の練り不足が顕著で、原作ものであるにも関わらず、お話に統一感が無い。終盤は藤村志保演じるお市の方が主演にせり出して、若い忍者たちはポカンと呆けているうちに映画は終わってしまう。
■撮影が森田富士郎なので、ロケ撮影のシャープさなど見所はあり、特に70年代らしい寂寥感を醸し出す波荒い海岸のロケなど秀逸ではある。秀吉を演じるのが戸浦六宏で、短い出番ながら、強烈な印象を残す。当時の大映京都でよく悪役を演じていたので、ある意味この時期の大映京都の顔であった。大映京都独特の陰影の深い照明で、モノクロ撮影で、あの顔つきなので、もう映画でしかありえない存在感。