仮面ライダー555 パラダイス・ロスト DC版

基本情報

仮面ライダー555
パラダイス・ロスト DC版

2003/VV
(2004/7/10 レンタルDVD)
原作/石ノ森章太郎 脚本/井上敏樹
撮影/松村文雄 照明/斗沢秀
美術/大嶋修一 音楽/松尾早人
アクション監督/宮崎 剛 特撮監督/佛田洋
VFXスーパーバイザー/高橋政千、佐藤敦紀、沖 満
監督/田崎竜太

感想(旧HPより転載)

 オルフェノクに支配された近未来、残り少ない人間達はレジスタンスを展開し、行方不明のファイズを待望しつつ、スマート・ブレイン社にあるという帝王のベルトの奪取を企てていたが、失敗し、人類とオルフェノクの対立は決定的となる。そのとき、記憶を失っていた乾巧が現われる・・・

 全編ヴァリカム撮影によるデジタル映画だが、クライマックスのハイスピード撮影もヴァリカムなのだろうか?DVDで見る限り、埼玉スーパーアリーナで1万人のエキストラを入れて撮影されたクライマックスの明るい映像のキレなど、デジタル映画の特質がよく出ているようだ。

 物語自体は特に何も語るべきものがなく、前作の龍騎の暗さとは対照的に希望の光を導きいれて映画は終結するのだが、なんと言っても見所はラストの1万人のエキストラの前で展開される大アクションに尽きるだろう。

 CGによる巨大怪獣(?)には特に魅力を感じないが、次々に繰り出される新ライダーの登場にヒートアップしていく会場の熱気が、デジタルコピーの群集ではない、リアルな高揚感を描き出す。特に観客席に乱入して繰り広げられるアクションや、戦闘の様子にテレビカメラが追いすがる様子など、非常に刺激的な映像が撮られており、近年の東映テレビスタッフの熟練度の向上は目覚しいものがある。

 特に技術的によくできた映画ではないが、ハリウッドのアメコミ映画よりも、よほどアクション映画の原初的な魅力に溢れていると思うのは、僻目だろうか。

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