邦題はもう少し考えて!ブラムハウステレビの小品『呪われた老人の館』

基本情報

The Manor ★★★
2021 スコープサイズ 80分 @アマプラ

感想

■年を取ると、本当にあったことなのか、認知症の進行なのか、判別できないことが起こって、ホントにドギマギするのでございます。。。老人ホームで起こる怪異現象や人間消失は、認知症の見せる幻覚なのか?でも、孫だけは自分を信じてくれるはず。。。

■ブラムハウスがアマゾンプライムと組んでオリジナル映画を製作するプロジェクト、「Welcome to the Blumhouse」シリーズの第8弾だそうです。製作規模は映画ではなく、テレフィーチャーのレベルですね。正味80分という潔い尺にもそのことは明確です。イメージ的には、火曜サスペンス劇場くらいの軽さ。でも機材は最近高性能なデジタルシネマカメラが出ているので、映像のルックは映画と遜色ありません。

■一種の「ガスライティング」もので、気が違っていると思い込ませる犯罪が描かれる。でも、それは単なる犯罪ではなく、実は。。。というのがホラー映画な部分で、ケルト神話をモチーフにしているらしいけど、具体的にはそのあたりのロジックは説明しない。そこが弱点になっていると思う。もう少し、そのあたりの曰く因縁のギミックを物語ってほしいけど、なにしろ80分しかないので、時間がない。

■でも、一軒の家を主舞台として、頭とおしりがちゃんと呼応していて、というあたりのブラムハウス・メソッドは有効で、大仕掛けはないし、派手は見せ場も少ないけど、テーマ性はしっかりしていて、納得できるウェルメイドな怪奇映画になっている。脚本と監督はアクセル・キャロリンという人。なにしろ主演は バーバラ・ハーシーなので、ドラマもしっかりです。


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