宇宙怪獣メガゾイド
■宇宙怪獣メガゾイドが屋敷を脱走した。怪物を宇宙から密輸したことがバレるとまずいので、自分の複製人間を作って、怪物を始末しようとするが、なんてこった、嫁さんは複製人間のほうが良いとぬかしやがる。。。
■というお話で、メガゾイドのお話ではなく、怪物を密輸しておいて秘密裏に処分しようと図る男が身勝手な主人公で、しかも複製人間は時間が経つと自我が目覚めてしまうので、早いうちにこちらも処分しないといけないという忙しいお話。さらに嫁さんの心理描写を挟んで三角関係になるところが見どころで、趣向は盛りだくさん。
■複製人間のほうが昔のときめいた頃のあなたらしくて素敵!と人造人間になびいてゆく奥さん。設定は濃厚なSF風味だけど、普遍的な心理劇として見せる。なにしろクリフォード・D・シマックの原案ですからね。
アンテオン遊星への道
■これもなかなかの傑作エピソード。撮影のケネス・ピーチがやっとSF作品の撮り方に馴染んできたようで、シャープで先鋭的な画角とルックを表現する。
■アンテオン遊星への宇宙旅行の心理シミュレーションのため、地下施設に集められた科学者たちが心理実験を超えたトラブル続きの実験に次第に疑心暗鬼に陥り、実験の中止ボタンを押そうとするが。。。というお話で、地味といえば非常に地味だけど、かなりよくできたお話で、演技や特撮も含めて傑作エピソード。原案はなんとジェリー・ソールですよ。
■なんやわざわざ遠いところ来てもらわへんでも、こちらからお邪魔しますのに?とばかりに、アンテオン宇宙人が実験施設に登場するからビックリ。宇宙旅行の必要が雲散霧消している。これがまたグロテスクなデザインで、わらびみたいな植物が巨大化した形態で、モデルアニメで不器用に動く様もアメージング!未開な君たちの思考レベルに合わせて姿かたちをつくったのだと、さっそくマウントを取る遊星人って、大人げないよね!