■「38世紀から来た兵士」はSF作家ハーラン・エリスンの脚本で、「ターミネーター」の元ネタと裁判で確定された1作。正直なところ、訴えるほうも大人気ない話だと思うが。人間性に目覚めて家族を救ったのか、兵士の本能(?)として条件反射的に敵を倒したのかと問いかけるナレーションが痺れる。
■「二次元からの闖入者」もエックという二次元生物がビルを真っ二つにする(予算の都合上写真だけで表現)怪獣映画だが、あくまで人間目線でドラマは展開し、不思議な出来事に対する素朴な畏れと憧れと感心を基本として作られている点が、今見ても楽しい。われわれが心を動かされるのは、特撮スペクタクルではなく、不思議な存在に対する素朴な憧れであり、それは非常に単純な映像表現で形作ることができるのだ。