アウター・リミッツ S1「第二の地球を求めて」「二階にいる生物」「宇宙の決闘」

■ひさしぶりに「アウター・リミッツ」を観てみましたが、かなり安手な作りですね。グロテスクな特殊造形(の一部)だけは異常にハイセンスなのが謎ですが。

■これに比べると『世にも不思議な物語』って、何故か作りが豪華なんですね。あれ、ちゃんとリマスターすると、ものすごい高画質で蘇ると思うのに、ネガが行方不明なんだろうな。残念。

「第二の地球を求めて」

端的にいって凡作。お話も捻りがないし、演出も撮影も低調。役者のドアップが切り替えされる。しかもピントが合っていないカットが。そんなレベルのエピソード。ミュータントのおじさんの巨大なむき出しの目玉のビジュアルだけですね。いわゆる出オチというやつで、そこからの発展がない。

「二階にいる生物」

撮影監督はコンラッド・ホールじゃなくてケネス・ピーチで、前作と同じだけど、こちらは美術装置もリアルだし、正攻法の照明で、ちゃんと陰影がある。怪奇幻想映画の趣きだけど、屋敷の二階に上がるとあまりにシュールな外見の宇宙人が語りかける。このデザインと造形もこの時代を考慮すると、物凄い発想。人間たちを時のない地獄に閉じ込めて、最終的に宇宙生物は何を学んだのか?

「宇宙の決闘」

おなじみニック・アダムス主演の一作。地球人の男女を選んで、地球の命運をかけて宇宙の果てで異星人と殺し合いをさせるアイディアはよくあるのだが、時間操作を絡めたところが秀逸で、ラストなんてちょっと「時をかける少女」を想い出したよ。
そもそも本作はフレドリック・ブラウンの有名な短編「闘技場」が原作で、後に「宇宙大作戦」でも翻案されてますね。
ロケ撮影が異様にショボくて異星での殺し合いの活劇が全く描けていない(キャメラマンの資質だよね)のが最大の欠点だけど。しかし、ほんとによく喋る宇宙人だよね。

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