脚本:坂元裕二 撮影:鍋島淳裕 照明:かげつよし 音楽:井筒昭雄 監督:月川翔
■階段から被害者を突き落とす連続通り魔事件「背中ドン男事件」を追う検事(阿部サダヲ)と、被疑者の釈放を依頼された弁護士(松たか子)は元恋人同士だった。でも、彼らには(結構)大きな秘密があった。。。
■という事件ものの体裁とラブコメの要素とミステリーの面白みを混ぜ込んだ、なかなか贅沢な大人の娯楽ドラマ。まあ、坂元裕二独壇場というオリジナリティの高いお話です。ネタバレは敢えて避けますが、あまり類例を知らないユニークなアイディアだと思います。リアリティは置いといても。もう名人芸の域ですね。善人は天国へいける。悪人はどこにでも行ける。もう、サブカル分野のウディ・アレンですね。
■松たか子がここでもキュートなリアクション演技を披露して笑いを誘います。これも、名人芸だと思いますね。一瞬のインサートカットだけど、これなかなか他の女優でここまで完成された演技を観たことがない。市川崑が生きていれば、喜んで使ったに違いない。
■配役も豪華で、若手(当時)の石橋静河に岸井ゆきのが重要な脇役で登場するし、それぞれにしっかりした見せ場があって、印象に残るようになっている。弁当屋の石橋静河のシリアスな暗い表情も印象に残るし、弁護士だけどコミカルないじられ役の岸井ゆきのも、とてもチャーミングだ。岸井ゆきのて、2022年に主演したNHKの『恋せぬふたり』を再放送で観て、はじめて認識したのだが、可愛い系の女優だったのだね。実際、小ちゃくてとてもかわいいよ。娘にしたい。
■松たか子がマンションのベランダに来る鳩を異常に嫌悪していて、殺す気満々で笑わせるのだけど、これロバート・E・ハワードの有名な怪奇小説「鳩は地獄から来る」をイメージしているよね。違うかな?まあ、ほとんど誰にも伝わらないと思うけど。もちろん松たか子の鳩恐怖にはそれとなく意味付けがあり、秘密の罪悪感を表しているだろうけど。それが鳩であるところに、含意を感じるなあ。死んだような(!)鳩の目が、じっと私のすべてをお見通しだという、そんな含意。面白いと思うけど、伝わるのかなあ?
参考
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これが伝説の『鳩は地獄から来る』のドラマ化だ。本国ではかなり有名な作品(らしい)。
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