にあんちゃん ★★★☆

今村昌平 DVD Collection にあんちゃん

今村昌平 DVD Collection にあんちゃん

  • 発売日: 2004/02/25
  • メディア: DVD
にあんちゃん
1959 スコープサイズ 101分
NHKBS2
企画:坂上静翁 原作■安本末子 脚本■池田一朗今村昌平
撮影■姫田真佐久 照明■岩木保夫
音楽■黛敏郎 美術■中村公彦
監督■今村昌平

■昭和28年頃の佐賀の小さな炭鉱町で、親を喪った四人兄弟が散り散りになりながらも、死ぶとく生き抜く姿を、綴方教室の作文を原作として描く意欲作。
■例によって(?)北林谷栄小沢昭一在日コリアンとして登場して、主人公たちを搾取したり、優しくかばったりするわけだが、映画の描写や台詞をちゃんと追えば、四人兄弟自身も在日であることがわかる。というか、台詞が一部聞き取りにくい部分もあり、実は気づかなかったのだが、事実そうなのだ。
■後で知って少なからず驚いたのだが、そもそも在日コリアンの問題が日本映画で正面から描かれたもっとも早い成功例ではないか。東映映画で中島貞夫たちが実録ヤクザ映画の中に仄めかして描いた例よりもはるか以前のことなのだ。
■が、この映画は公開当時、そう理解されて観られたのだろうか。文部省から推薦も貰っているはずだが、そもそも日本人を描いた映画ではないのだ。戦後の炭鉱労働でももっとも過酷な部分を担ったはずの在日コリアンたちのリアルな生活感情と未来への強い意欲を打ち出した映画を、日本全国の学校で推奨していたわけだが、子供たちは、そして親たちはそのことを理解して観ていたのだろうか。在日も日本人も生活の辛さは一緒、貧乏が諸悪の根源であることは共通という理解で観ていたのだろうか。
■もちろん、在日コリアンが主役だからダメという話ではなく、小さな寂れた炭鉱町の生活をリアルに描いた前半と、一転して貧困がファンタジーの域に達した後半の人物造形、映像造形の説得力は非常に貴重なものだし、末娘の風情とか立ち居振る舞いには、素朴に泣かされる。撮影の姫田真佐久は、この時期どれも傑作ぞろいだ。
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