いくらなんでも陰謀論盛りすぎ!茂木誠著『世界の今を読み解く 政治思想マトリックス』

■非常に頭の整理に役立つ本なんだけど、この著者のポジショントークの部分には、常に陰謀論が伏在していて、なるべく目立たないようにしているけど、要所要所で述べていることは、一般的に陰謀論と呼ばれる内容。なにしろ、あの参政党に近しい思想らしいので、さもありなん。

ナショナリズムグローバリズムの対立軸を導入して、政治思想を単純化してわかりやすく概説するという趣旨はわかるけど、そのおかげで国際金融資本とトロツキズム(世界革命)をユダヤ人が中心となって操作しているという構図がベースになってくると、まさに陰謀論。AIですら、そんな模範解答を返してくるレベル。

■明確に右派のスタンスなので、基本的に「反共」の立場。ユダヤについては何故か含むところがあることはよくわかる本で、大学受験参考書界隈では定評のある著者らしいけど、一般書はかなり偏向があるし、なにかを拗らせている風情が拭えないので、まるっと信じてはいけない。批判的に読むのが正しい。まあ、PHPだからね。なんでこんな拗らせ方をしたのか?-そんな著者の精神分析をしながら読むのがちょうどいい塩梅。ユダヤが気になって仕方ない、ユダヤフェチ?

■ちなみに、ロシア革命ユダヤの陰謀で、ボルシェビキの核心はユダヤであり、(「シオンの議定書」にもとづき)ユダヤが世界革命を志向しているというあたりは、大昔の戦前の一時期に日本でも流行ったという有名な(由緒正しい?)陰謀論で、樋口艶之助とか四王天延孝といった人々が流布したものらしい。

■まあ保守(右派)界隈の書籍は、みんな基本的にそんな書きぶりなので、有益な部分も多いけど、適宜割り引いて読んでね。なにしろこんな本を書いている人だからね!鵜呑みにしないで、半分はネタとして楽しんで。(正直、わざわざ買うほどのものではない)

参考

maricozy.hatenablog.jp
保守(右派)界隈の書きぶりはだいたいこんな感じ。話半分と思って読んでます。でも嫌いじゃないのだ。オカルト界隈が気になるのと同様に。
maricozy.hatenablog.jp
maricozy.hatenablog.jp
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