新戦隊無惨!『鳥人戦隊ジェットマン』第5巻:備忘録

■第21話から第25話を収録する第5巻。

第21話「歩くゴミ」(脚本:荒木憲一、監督:東條昭平)も泣かせる話で、東條監督の「怪獣使いと少年」を彷彿させる。

■第22話から第24話の三部作が「爆発する恋」(脚本:井上敏樹、監督:東條昭平)「新戦隊登場」「出撃超ロボ」(脚本:井上敏樹、監督:雨宮慶太がいろいろと伝説的な怒涛の展開で確かに凄いですね。「爆発する恋」は名曲「けんかをやめて」そのもので、香を巡ってどつきあいが発生する。と思ったら三幹部(ラディゲ除く)が勢ぞろいで攻めてくる!

■しかも異次元世界から新戦隊が参戦したかとおもいきや。。。という大展開で、もちろんジェットガルーダグレートイカロスあたりは特撮研究所の新撮ショットもあるけど、意外とボリュームが少ないのは本シリーズの特徴で予算が少ないのは確かなようだ。そのかわりに、雨宮慶太の本編班が前代未聞(当時の戦隊史上)の大特撮を展開して、当時の視聴者の度肝を抜いた(はず)。ミニチュアをオープンに持ち出して大規模オープン撮影を敢行して、このあたりの飾り付けには特撮研究所三池敏夫)も参加しているはず。

■肝心の大魔獣セミマルの造形がふにゃふにゃでシャープさに欠けるのが一番残念なところだけど、特撮も異様に盛り上げるし、新戦隊を巡るこれまたエグいドラマも力が入って、小さなおともだちというより、大きなおともだちの心を鷲掴みする。やっと登場したジェットガルーダがいきなりラディゲに乗っ取られる超盛りだくさんの展開も凄いことに。サービス満点だ。

■そして、またしてもラディゲの悪行三昧。あまりの悪どさに他の三幹部からも疎まれている雰囲気で、完全に戦隊シリーズの悪役の矩をこえていると思うが、ホントにどうなるの?

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