またまた新戦隊登場?でも力作『鳥人戦隊ジェットマン』第8巻:備忘録

■第37話から第41話までの5話を収録する。

第37話「誕生! 帝王トランザ」(脚本:井上敏樹、監督:雨宮慶太ではラディゲがトランザにひれ伏します。とはいえ、当然追い落としを画策するわけです。

第39話「廻せ命のルーレット」(脚本:荒川稔久、監督:蓑輪雅夫)は、なかなかのケッサク回で、観てくださいとしか言えませんね。驚愕のトリックに呆然としますよ!

第40話「命令! 戦隊交代せよ」、第41話「変身不能! 基地壊滅」(脚本:荒木憲一、監督:東條昭平)はいかにもジェットマンらしく、恒例の新戦隊登場話ですが、井上敏樹じゃないので、残酷な展開にはなりません。一条総司令(手塚秀彰)がわかりやすい悪役として登場して長官の指揮権剥奪、ジェットマンの追放と、勝手し放題で、活劇としてのカタルシスを保証します。

■最初は反目している新戦隊ネオジェットマンが隕石ベム戦で敗北、一条総司令の浅薄な邪念を知って、ジャットマンこそが真の戦士だと改心して認識するまでの正統派のドラマなので安心して観られますね。力作だと思います。偉い人を無批判に信用しちゃだめ!ということを教えてくれる、いかにも東映的な教育ドラマですね。

■演出は当時の東映流に雑だけど、お話がしっかりしていれば、ちゃんと成立するし、カタルシスがあるわけです。これが同じ東條昭平でも円谷プロで撮れば、もっと熱っぽい粘った演出になるところですが。

参考

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東條昭平といえば、70年代前半の円谷プロでの活躍が印象的ですね。『ミラーマン』とか『ジャンボーグA』とか『ウルトラマンレオ』で汗ばむようなサスペンスをとても熱っぽく撮った粘りの演出家。東映時代は外様だけに過剰適応の気があるけど。
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