無宿人御子神の丈吉 黄昏に閃光が飛んだ ★★

無宿人御子神の丈吉 黄昏に閃光が飛んだ
1973 スコープサイズ 83分
日本映画専門CH
原作■笹沢左保 脚本■永原秀一、池広一夫
撮影■岡崎宏三 照明■榊原庸介
美術■小島基司 音楽■渡辺岳夫
監督■池広一夫

■実質主人公の夏八木勲がやたらと原田芳雄といちゃいちゃし続けるという明らかに変な狙いを持った股旅時代劇。一方で小川節子がいい感じで演じる元庄屋の娘に恋焦がれながら、とことん嫌われ罵倒されるという、どっちが本命やねん!というどっちつかずの退屈な映画だ。監督は大映京都で威勢のいい映画を連発した池広一夫なので、明らかに大映京都タッチの構図や照明設計を見せてくれるが、スタッフは東京映画の面々なので、監督の指示によるものだろう。

■出刃包丁を持った腕を高速でぐるぐる回して、投げつけるという技が風車と呼ばれるのだが、この場面だけはちょっとした見せ場。特撮でも合成でもなんでもなく、演技と編集で見せます。でも、それ以外は無残なほど退屈な映画。

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