キングコング対ゴジラ ★★★

キングコング対ゴジラ [DVD]
キングコング対ゴジラ
1962 スコープサイズ 98分
DVD
脚本■関沢新一
撮影■小泉一 照明■高島利雄
美術■北猛夫、安倍輝明 音楽■伊福部昭
特技監督円谷英二 監督■本多猪四郎

■そろそろブルーレイで再発されるのだろうが、DVD版の画質をチェックするために借りてきた。端的に言って、画質は相当にボロボロ。もともと、短縮版を作る際にオリジナルネガを切ってしまい、全長版の綺麗なネガがの残っていないというのが、ミソの着き始めなのだが、このDVD版では、全長版で残っていた16ミリポジフィルムを繋ぎこんで、フィルムの瑕を丁寧に除き、人工着色の要領で褪せた色彩を再現してゆくという、かなり気の遠くなる作業をしているようだ。その結果、オリジナルネガから焼いた部分と復元部分の馴染み具合はかなり高くなっているのだが、全体に解像度が低く、ノイズが目立ち、色乗りも薄く、色調もかなり変色が目立つ部分がある。
■このたび、永らく使ってきた東芝のブラウン管テレビをREGZAに買い換えたので、ディスプレイも大きくなり、ミニチュア特撮を観るのに最低限のサイズはクリアしたつもりだが、DVDの画質の悪さが却って目立つことになってしまった。でも、ミニチュア特撮の味わいは増しており、ゴジラのアクションの豪快さ、重量感が引き立つ。
■一方、音声は、怪獣の咆哮と音楽のボリュームが異様に大きく、台詞部分との乖離が激しすぎる。ホームシアターで観るには迫力があるのかもしれないが、普通に2チャンネルで観ていると、大きな音にビックリする。この音響設計で見ると、本作は音楽劇であるという印象が強くなる。実際、伊福部昭の音楽設計はバレエ音楽に似ている気がする。バレエダンサーの代わりに、ゴジラが、キングコングが、挙動していると思えば、舞踏劇に見えてこないだろうか。