基本情報
Stalag 17 ★★★
1953 スコープサイズ 120分 @DVD
感想
■ドイツの捕虜収容所からアメリカ人捕虜が脱走するが、発見されて射殺される。だれかが密告したに違いない。収容所内で手広く商売をして羽振りの良い セフトン(W・ホールデン)という男が怪しいと目をつけられるが。。。
■ビリー・ワイルダーの有名な作品で、ヒット舞台の映画化だし、もちろん悪くはないけど、どうしてもクドさが目に付く。実録ものではなく、シチェーション・コメディなのだが、描写や演技がとにかく泥臭くて、スマートじゃない。アニマルを巡るコテコテのエピソード群は、正直過剰だし冗長と感じる。まるで泥臭い東映映画のようだ。
■誰が密告者なのか、誰がどうやってそれに気づくのか、というあたりでサスペンスを生むし、冒頭と対応したラストのカタルシスも確実にあるのだが、どうも冴えないなあ。弾けたところがない。もう少し批評性なども盛ればいいのにと感じる。以前にいちど観ているけど、あまり感慨がなかったのも宜なるかな。どうもビリー・ワイルダーは相性が良くないのだ。