ご唱和ください、我の名を!2020年『ウルトラマンZ』備忘録

■テレ東のニュージェネレーション編シリーズはずっと(なかば惰性的に)観てます(われながら律儀だなあ。誰に?)けど、全く記事にしていなかったので、印象に残ったエピソードだけでも備忘を残しておこうと思います。なにしろ、『ウルトラマンブレーザー』が始まりますからね!

■まず手始めに「ウルトラマンZ」です。ニュージェネレーション編シリーズのなかでもかなり出来の良い部類で、脚本家、吹原幸太の個性が生きていたように思いますね。でもその本人はこの番組が放映される前に夭逝してしまった。ああ、無情。メイン監督は田口清隆なのでハード路線寄りで、ミニタリズム多めな味付けです。

■さて、いくつか印象に残ったエピソードを記録しておきましょうか。なにしろ少し前のことなので、すでに記憶が曖昧です。。。また、ニュージェネレーション編の坂本浩一アクション路線は円谷ではなく東映テイストが強すぎて好きじゃないので、坂本浩一の演出回は出ませんよ。のつもりが、一本入ってますね!

第1話「ご唱和ください、我の名を!」(脚本:吹原幸太、監督:田口清隆)

■からZさんの秀逸にずれた日本語づかいに笑わされたところですが、冒頭の中途半端な大きさ(オリジナルに忠実)のゴメスの活躍は田口監督ならではの特撮演出が秀逸で見応えありましたね。変身場面で笑わせるというのはやられたなあ。ちょっと川崎郷太のタッチを想い出した。個人的にはCG怪獣よりも、きぐるみ怪獣を実景にマッチムーブではめ込んだほうが映像的なインパクトが大きいと感じるのですが、みなさんはいかがでしょうか?

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第4話「二号ロボ起動計画」(脚本:鈴木智、監督:辻本貴則)

■はエリマキテレスドンですね!辻本貴則の特撮演出も冴えてます。大好きなんです、辻本監督の特撮演出!

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第9話「未確認物質護送指令」(脚本:鈴木智特技監督尾上克郎、監督:中川和博)

■ではキングジョー登場で、ついに尾上克郎特技監督として円谷プロに降臨。まあ『シン・ウルトラマン』絡み(たぶん)のちょっとした事件でした。あまり話題にはならなかったけど。

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第11話「守るべきもの」(脚本:吹原幸太、監督:武居正能)

■は、なんとレッドキング夫婦が登場するお話で、怪獣はなぜ出現するのか、なぜ暴れるのかを考えさせる、ウルトラらしい良心的なお話。

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第19話「最後の勇者」(脚本:根元歳三、監督:辻本貴則)

■はウルトラマンAの登場ですからね、ほのぼのと楽しいですね。辻本監督のミニチュア特撮は良いんですよ!

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第23話「悪夢へのプレリュード」(脚本:吹原幸太、監督:坂本浩一

■STORAGEは活動停止のなか、別名ウルトラ外道ロボ「特空機4号 ウルトロイドゼロ」が本格稼働、例によって暴走する活劇回で、最終回三部作のはじまり。人類が使ってはいけない兵器D4の行方はいかに?そしてタッコング、キングゲスラ、デマーガ、ゴメス、パゴスと怪獣総進撃の豪華版。さすがに燃えるので、坂本監督回ですが入れました。

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第25話「遥かに輝く戦士たち」(脚本:吹原幸太、監督:田口清隆)

■悪くなかったですよ。いわゆる近年ラスボスとして登場する鈍重な合体怪獣(その名は、デストルドス。「さあ、このゲームのクライマックスを飾るラスボスを紹介しよう……死と破壊の王、デストルドスだ!!!」は典型的な書いちゃだめな台詞ですけどね…)は退屈で仕方ないけど、ドラマとしては面白かった。本作は主役のハルキの軽さと透明感が魅力でしたな。橋爪淳(!)演じるバコさんは、逆にちょっと狙いすぎと感じましたけどね。

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■よりによって『ウルトラマンオーブ』で悪役だったはずのジャグラス・ジャグラーがへビクラ隊長として登場するし、まさかのセブンガー(特空機1号)復活、終盤ではセレブロの悪巧みによって武装解除され、独立愚連隊と化したSTORAGEメンバーが基地奪還に殴り込む燃える展開もあり、活劇としての印象は良かったよね。終盤で小倉久寛がまさかの大活躍なのも、なんとも珍な味でした。ニュージェネレーション編シリーズでは『ウルトラマンX』の次に好きなシリーズとなりました。ごちそうさまでした!



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