■真正のオカルト者であるスコット・デリクソンが実話に基づいて描く、霊感刑事とはぐれ神父による悪魔憑き捜査の物語。もちろん、スコット・デリクソンのことだから、撮影や照明設計には凝っていて、かなり暗い映像ルックで統一している。このあたりは全く危なげがない。Deliver Us from Evil
2014 スコープサイズ 118分
DVD
■イラク戦争で悪魔の呪文に触れた3人の兵士が帰国後、悪魔を呼び出す「扉」を増殖させてゆくというお話で、主人公の刑事が自分の中の霊感に徐々に気づいてゆくという展開。クライマックスは、霊感刑事とはぐれ神父によるエクソシストの儀式となる。
■というのは実話ベースだから仕方ないのだけれど、例えば意外と秀作だった「フッテージ」と比べても、少々冗長に感じる。なにしろ、実話ベースなので、最後に勝手に捻りを加えることができず、終幕は正直単調な展開に終始する。悪魔祓いの正式な手順で除霊されましたという部分は外すことができないわけだからね。捻りようがない。
■主演のエリック・バナが好演しており、俳優の演技的にも安定感が高いので安心して観ていられる。けど、正直、物足りなさは残る。