RISE OF THE PLANET OF THE APES
2011 スコープサイズ 106分
T-JOY京都(SC10)
■アルツハイマーの特効薬を開発したところ、意外にも被験体の猿の知能が急激に向上し、猿たちは手に入れた知性を梃子に団結しはじめる。さらに改良された特効薬に、新たなる特性が発現し・・・
■人類はなぜ猿に支配されるようになったのか、猿の惑星の物語の発端をCGアニメをふんだんに駆使して描き出したSF大作。監督はルパート・ワイアットという人だが、まったく知らない。ただし、撮影はピーター・ジャクソンとコンビが多いアンドリュー・レスニーなので、技術面は抜かりない。CGはWETAデジタルが手がけるので、まあ、凄いですわ。
■しかし、端的に言えば、え、ここで終わり?という印象で、もっと先まで見せてくれると思ったのに。導入はやたらと快調なペースで、凄いスピード感だなと思わせて、主人公のシーザーが保護施設に収容されてからの彼の変化と猿たちの団結のプロセスが入念に描かれてゆくことになる。しかも、この部分は主役のジェームズ・フランコは登場せず、CGキャラがほとんどを占める。正直言って、あまり猿は好きでないので、猿ばかり見せられると、気持ち的には萎える。
■クライマックスは金門橋でのアクションになり、このあたりは演出も編集も上出来。ゴリラくんの寡黙な大活躍には迂闊にも泣かされますわ。活劇としても楽しめるようになっているので、満足感は高い。エンドクレジットの線画アニメも洒落ている。
■しかし、この新シリーズって何作作る気なのかね。ほんとうの人類対猿の抗争はこの次に描かれるってことで、いいのかな?