原作:椰月美智子 脚本:櫻井剛 音楽:小山絵里奈 演出:川野秀昭
■これは最近のNHKのドラマのトレンドの中では珍しいほど、古典的で、ある意味フォーマットどおりの作風なので、さすがに新味がない。典型的な教育ドラマで、そこからはみ出すものが何も無い。
■たまたま知り合った神社に住み着いている孤独な管理人の老人(岸部一徳)と知り合った少年たちが、語り部として地元の空襲の記憶を聞くことになる。。。というお話だけど、これは原作の限界じゃないかな。オーソドックスだけど、特別な新しい視点も、作劇上の工夫も感じられない。
■ここでも森永悠希がしれっと登場するけど、特に芝居の見せ場があるわけでもなく、岸部一徳の演技は当然悪くないけど、毒とかトゲがないドラマなので、どうもテーマ性も際立たない。オーソドックスな作劇で悪くないけど、特に優れたところも、攻めたところも感じられない凡作という印象。最近のNHKドラマは、とりあえずテーマ設定のニッチさに関しては、最前衛だからなあ。