製作費は縮減され、長すぎて途中でお話を見失った残念作『トランスフォーマー ロストエイジ』

基本情報

Transformers: Age of Extinction ★★
2014 スコープサイズ 165分 @アマプラ

感想

■実に10年前の映画ですが、やっと観ました。三部作が前作で完結し、その「シカゴの惨劇」の5年後の新たな戦いを、主演を変えて描く。なので、導入が長くて、テキサスの田舎町で発明家父娘の関係をわりとしっかり見せる。

■「シカゴの惨劇」を起こしたオートボットは迫害され、CIAとKSIと賞金稼ぎのロックダウンが暗躍して、戦いの舞台は中国へなだれ込み、形勢逆転のためオートボットたちは6500万年前に地球に訪れた創造主たちがつくったダイナボットを復活させる。。。

■別に複雑な話じゃないのに、正直途中からお話はわからなくなりました。注意力が続きませんね。長すぎて。しかも単純な図式劇すらキレイに描けない脚本と編集のせいで。特にトランスフォーマーズの抗争の関係性や理念をちゃんと描いてくれないと、ドラマになりません。たぶん、ドラマを真面目に描く気が、既になくなってますね。そう考えると『ゴジラ×コング』はかなりよくできていて、あれもCG三昧の映画だけど、ちゃんと冒頭でテーマ設定をしておいて、最終的に然るべき結論に達するという脚本構成がちゃんと機能していた。
maricozy.hatenablog.jp

底抜け超大作だった前作から比べると製作費は削減されていて、配役も小粒だし、完全CGによる宇宙船のなかで延々と続くシーンなんて、もう退屈で観てられませんね。香港の大決戦だって、全作のシカゴ戦争がCG合成のロボ以外は現地ロケという豪快な作風だったのに比べて、規模感が縮小していて見栄えがしない。ダイナボットの投入だって、特段そこに感情移入の余地がないからドラマ的に盛り上がらないし、香港の隣に仙境みたいな山河が広がっていたりして、完全に中華ファンタジー。CG表現は、ミニチュア撮影じゃないからミニチュアには見えないので、チャチじゃないということになるのかもしれないけど、実写アニメにしかみえないよね。


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