ご機嫌なサイキック歌謡スリラー!『ラストナイト・イン・ソーホー』

基本情報

ラストナイト・イン・ソーホー ★★★
2021 スコープサイズ 115分 @アマプラ

感想

■おばあさんからロンドンって、怖いとこだと聞いてたけど、下宿した部屋で毎晩ド派手な夢観て、寝てらんない!大好きな60年代後半のロンドンにタイムスリップしたみたいで最初はサイコーだったけど、わたしの憧れたロンドンギャルはロンドンの夜の世界の闇に飲み込まれて、次第に悪夢になっていき、毎晩これじゃ不眠で死ぬわ。。。ちなみに、あたしサイキックですけど、なにか?

■という、エドガー・ライト監督の若者向け映画。いや、ホントにティーンエージャーがワイワイいいながら観る映画。でも、主な趣向は60年代後半のロンドンのゴージャスな夜の街はバブリーで最高だったよね!というところにあるので、実は年寄り向けの映画でもある。

■ただ、こうした筋立ての時空を超えたスリラー映画は80年代によくあって、おなじみのサイキックは便利だねという、サイキックを道具に使った映画になっている。ストーリーラインも、真犯人と思しき怪しいおじさん(わざわざテレンス・スタンプが!)は実は○○○で、本当の犯人は意外なところにという捻りも定石通りで、非常に古風なスリラー。

■なので、お話だけだといまさら感が否めない。でもエドガー・ライトの腕の見せ所は、前半のゴージャスなロンドンの夜の世界の楽しさを垣間見る場面に集中している。正直、スリラーじゃなくて、ストレートにその時代のドラマを描くべきだった。絶対その方が面白いはず。

■なにしろ、宿命のロンドンギャルを演じるアニャ・テイラー=ジョイが強烈。歌もダンスももっと上手くてもいいところだけど、眼の離れたルックスが抜群にキャッチーなので、ひと目見たら忘れられない。天然自然の造形美。そういえば『スプリット』にも出てたけど、本作の方が全然良いよね!そこはこの映画の成功したところだね。

参考

例えば日本映画でもこんな映画がありますよ。実はかなり面白い映画。でも歌とか踊りとか、あちらの映画にはとてもかないません。。。
maricozy.hatenablog.jp
アニャ・テイラー=ジョイが出てましたね!忘れてたけど。
maricozy.hatenablog.jp

© 1998-2024 まり☆こうじ