わが家のコンパクトスピーカー聴き比べ:CX101×SX-500Ⅱ×SILVER RX1

【最終更新 2021/4/10】

聞こえない音が聞こえた!

我が家には今4種類のスピーカーが稼働中ですが、先日ひょっとしたことで、彼らの素性の違いが明瞭にわかる事件があったので、備忘的に記録しておきますよ。
まず、それぞれの性格が随分わかりやすく出ることになった、ある音源を紹介しましょう。それは、これです。👇

たまたま、和田アキ子のアルバムに収録された「古い日記」(DYNAMITE SOUL Mix)を聞いたことがきっかけになりました。
芸能界のご意見番かどうかは知りませんが、歌手としての和田アキ子は大好きです。ソウルフルな良い歌が多いので、最近ずっと聞いてます。名曲が多いですよね。
さて、それで何が違うかといえば、クラブ風のダンサブルなアレンジによる、打ち込みの人工的な重低音。ドスドスいうあれですよ。
多分、リミックス担当者の意図としては、サブウーファで鳴らすことを想定しているのでしょう。
かなり低い周波数帯に、音楽的とはいいかねる原始的な打撃音がミックスされています。これがどう聞こえたかというお話です。

MONITOR AUDIOのSILVER RX1の場合

MONITOR AUDIOのSILVER RX1というスピーカーはもともとワイドレンジで、リアバスレフの設計でもあり、かなり沈み込む低音が出ます。なので、ブックシェルフながら映画を観るにも最適で迫力があってありがたいし、交響曲は我が家ではこれじゃないと全く臨場感が出ないという、なかなかの実力派。
で、試しにこれで上記の「古い日記」(DYNAMITE SOUL Mix)を聞いて驚きました。ドスドスいう打ち込みの重低音が、耳ではなく身体に音圧として感じられ、これまでDENONのSC-CX101で聞いていたのと、随分印象が違うのでした。
ちなみのこのときのアンプはM-CR610です。マランツなので、基本的に低音部分はスッキリしているのですが、デジタルアンプなので、結構素直に低音部分を押し出します。サブウーファの周波数帯ではありませんが、かなり頑張って重低音を出していることが分かります。
まずはこれに驚きました。


DENON SC-CX101の場合

一方、改めてSC-CX101で聞くと、ボーカルの張り出しが特徴になり、元気いっぱいで明るいけど、ドスドス成分はまず聞こえません。
アンプがYAMAHAのA-S501なので、もともと重低音は出さない(出せない?)スッキリタイプのアンプなので仕方ないのですが、それにしても音の存在がまるまる消えている。
いや、そこにリズム的な打撃音が存在する”痕跡”だけはかろうじて聞こえるようになっていますよ。ドスドスではなく、ボ、ボ、程度には聞こえます。
その昔、ONKYOのCR-D1で鳴らしていた頃は、このスピーカーからブーミーなほどの低音が再生されていたので、アンプによる再生域の差は案外大きいと感じます。

VICTOR SX-500Ⅱの場合

これを試しにSX-500Ⅱに切り替えてみると、多少低音部分が鳴るようになって、ドスドスではなく、ボン、ボンくらいは鳴ります。
が、あくまで音楽的なバランスの上での聞かせ方で、音圧が身体に感じられるほどではありません。密閉式なので、重低音といってもその程度なのです。
YAMAHAのアンプの特性も大きいと思いますが、まあそんなものでしょう。

暫定まとめ

敢えて試したわけではありませんが、偶然に手持ちのスピーカーの特徴が如実に現れた一例をご紹介しました。
重低音の部分は、ある意味いちばんわかりやすいので、聴き比べには適当な指標ですね。誰にでも聞き取れて、スピーカーやアンプの差が手にとるように分かります。
それにしても、SILVER RX1の低音の沈み込みと前へ出る音圧にはビックリしましたね。やっぱり歌謡曲向けではなく、映画やクラシックなどの、ある程度スケールの大きな音源向けという気がしました。


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