『私が初めて創ったドラマ 怪獣を呼ぶ男』は、長澤奈央に注目せよ!

基本情報

私が初めて創ったドラマ 怪獣を呼ぶ男 ★★
作・演出:安藤大佑、記録・編集:掛須秀一、VFX:田口清隆

感想

■佐賀発地域ドラマとして地元NHKの若手スタッフによって製作された短編ドラマ。でも、編集は大ベテランの掛須秀一だし、エンディングのVFX(静止画)には田口清隆が参加しているし、なぜか贅沢な布陣。佐賀のフィルムコミッションの青年(星野源)が出身の漁港に怪獣映画のロケを誘致するお話。でも、脚本としては未熟で、起承転結が弱い。あるいは無いに等しい。なので、ドラマとしてはあまり褒められない。監督はドラマ畑の人ではないらしいので、何故か記録も兼任する掛須秀一が実質的に演出補佐だったのではないかと推測する。

■でも、このドラマの一番の見どころは映画制作会社の制作担当女子を演じる長澤奈央の好演でしょう。もっと尺があれば主人公との同窓生としての関係やエピソードがもっと描きこまれたのだろうが、その余裕はなく、もったいない退場をするのだが、見栄えも演技も非常にシャープなので驚いた。もちろん「忍風戦隊ハリケンジャー」出身なのでアクションもできる逸材なのだが、ほんとのところ見栄えとしてはホラー映画のヒロインにピッタリだと思うぞ。もっと若いころは可愛さが勝っていたが、大人(母?)になって色っぽくなったので、是非、本格的なホラー映画とかスリラー映画(日本ではあまり無いけど)で主演をお願いしたいところだが、子育てで忙しそうなので、無理なのね。勿体ないなあ。ホントに勿体ない。

■エンディングで劇中映画の主演怪獣ワラボスが漁港を蹂躙する様子が静止画で表現され、そこのところを田口清隆が(たぶん)ひとりで制作している。このワラボスという怪獣、名前の通りワラスボをモチーフとしており、デザイン的にも秀逸なオーソドックスな海棲怪獣なので、是非、動画で観たかったところだなあ。

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