ザ・フォッグ ★★★

JOHN CARPENTER'S THE FOG
1980 スコープサイズ 90分
DVD

ザ・フォッグ 【ベスト・ライブラリー2011年 ホラー映画特集?「本当は聞きたくない!山の怖い話 発売記念」:初回生産限定】 [DVD]
■久しぶりに見直したが、随分早くから異変が起こるので、驚いた。もともと、もっと古風な幽霊映画を作る予定だったが、クローネンバーグなどのエグイホラー映画が台頭してきたので、残酷シーンを追加撮影したそうだ。それでも、血は出ないところが、古風ではある。インタビューでは、怪獣ウランとかハワード・ホークスとかラブクラフトの名が出て、納得。
■光る霧が主役なのだが、映画技術的にはいまひとつ。たとえば、大映京都のような、湿った重い霧が欲しいところだが、十分にコントロールできていない。低予算なので、仕方ないわけだが。
■100年前に船とともに海に沈められたハンセン氏病の民たちが、100周年で浮かれる街に復讐を企てるという、非常に業の深いお話を、ひたすら乾いたタッチでサクサクと描いてゆくところがカーペンターらしいところで、全体の三分の二くらいまでは非常に快調。岬の突端にあるラジオ局のロケ撮影など、非常に見事だ。アメリカ人の自国の基礎に対するなんとなく後ろ暗い思いというのが反映しており、極端に言えば”アメリカは呪われている”という着想は素晴らしいと思うのだが、終盤はグダグダしていると思う。