戦闘少女 血の鉄仮面伝説 ★★★☆

戦闘少女 血の鉄仮面伝説 [DVD]
戦闘少女 血の鉄仮面伝説
2010 ヴィスタサイズ 90分
DVD
原案■井口昇 脚本■継田淳
撮影■Shu G. 百瀬 照明■太田博
音楽■中川孝 美術■大庭勇人
VFXスーパーバイザー■鹿角剛司 特殊造形監督■西村喜廣
アクション監督■カラサワイサオ
監督■井口昇西村喜廣坂口拓

ヒルコ一族の血に覚醒した女子高生が一族のための革命戦士となり、防衛省長官の暗殺を企てるが・・・

■という薄いざっくりしたお話を、文字通り地の雨が降る大量のゴアシーンと呆れたアクションの連続で押しまくる、流血のスラップスティック映画。いまさらこんな映画観て嬉しがる歳ではないわい、という意気で望んだが、あっさり降参。めちゃめちゃ楽しい。

■覚醒編が坂口拓、革命編が井口昇、反逆編が西村喜廣という分担だが、主演の杉本有美が非常に可愛いいし、凛々しいし最高じゃないですか。ヒロインアクションとしてビジュアル的に成功しているので、あとはどんなバカなことをやっても大丈夫という構えだ。坂口拓演出のセーラー服での商店街大殺戮の場面はスラップスティックとしてもヒロインアクションとしても大成功で、長回しのアクションとか杉本有美の蹴りとか、もう嬉しくて涙が出ますよ。日本映画にアクション映画が生き残っていた!

西村喜廣のパートも感動的なバカばかしさで、特に尻からチェーンソー娘と乳房から日本刀娘のアクションは傑作。それぞれの女優の熱演が、不覚にも感動を誘う。この二人のヒルコの馬鹿馬鹿しくも無残な死に様の物凄さは、筆舌に尽くしがたい。ただ賞賛を送るだけだ。

スプラッターとか、ゴアとかで、正直食わず嫌いだったが、なんのことはないスラップスティックじゃないか。彼らのライバルは、チャウ・シンチーに違いない。

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