大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE  ★★★

大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE
2009 ヴィスタサイズ 96分
ユナイテッドシネマ大津(SC1)
脚本■岡部淳也、樫原辰郎小林雄次
撮影■古谷巧 照明■齋藤勝範
美術■大澤哲三 音楽■マイケル・バータ
ビジュアルスーパーバイザー■岡部淳也
VFXプロデューサー■桑原崇 VFXチーフディレクター■桑原崇
監督■坂本浩一

■単純に個人的な映像審美的基準からすれば、耐えがたく醜い唾棄すべき映画だ。映画100年の技術革新の行き着く果てがこれかと思うと、暗澹たる気持ちになってくるよ、正直なところ。子供には、もっと目の肥える映画を、映像を見せてやりたいと心底思うのだが、それでも乱暴で粗悪が売り物のB級アクション映画としては、そこそこ面白いのだ。ひとえに、アクションの釣瓶うちの麻酔作用によるものだ。SF映画でも特撮映画でもなく、野蛮なパワーで感覚を麻痺させる香港製アクション映画の魅力を宿しているのだ。少なくとも、ティガを復活させながらドラマ的にグズグズだった前作よりはましである。

■物語は完全に少年ジャンプ的(?)な活劇であり、演出スタイルにしても、円谷プロ的というよりも東映テレビ的である。演出的には、もう少し緩急をつけてくれないと、アクションが映えないと思うが、香港映画スタイルのワイヤーアクションは堪能できる。ウルトラ一族がスピーディーなアクションをこなすのは、まだわかるが、百体登場する怪獣たちまでが飛び跳ねる過激なアクションをこなすのは驚異的だ。特にゴモラのアクションは、怪獣ではなくヒーローのそれですからね、もうロートルのファンとしては唖然ですよ。

■しかし、特に”光の国”のCG映像の質感の醜さとデジタル合成の粗さは映像制作スタジオとしては犯罪的だと思う。この調子で90分観ていたら胸が悪くなると思ったが、中盤から氷雪に閉ざされた”光の国”とか、”怪獣墓場”が舞台となるので、色調的にも比較的穏やでモノトーンになるので、多少救われた。レオが新キャラクターゼロを特訓する場面など、色調の汚さは、いったいなんなのだろう。

ウルトラマンキングの声を小泉純一郎が当てているのだが、いったいどういうセンスなのか理解に苦しむ。岡部淳也という人はかつて悪趣味で有名な(?)「D」とか撮っているあくの強い人なので、まだまだ信用ならない。

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