「ヒッチコック劇場 第二集②」

ヒッチコック劇場 第ニ集 2 [DVD] 
ヒッチコック劇場」ばら売りDVDを観た。

  • 「毒蛇」・・・ロアルド・ダールの有名な短編「毒」の映像化だが、ラストのオチが異なっているようだ。どうもこのシリーズのヒッチコック作品はオチに捻りが足りないような気がする。熱に浮かされたようなじりじりとしたサスペンスを生むモノクロ映像の設計が見所。ヒッチコック演出。
  • 「殺人経験者」・・・死体をどう処分したかというところにトリックがあるが、それ自体はありきたり。ただ、そこへ至る道筋の描き方に工夫があり、持ってまわったグロテスクさの描出に値打ちがある。語り口を賞味すべき作品。ヒッチコック演出。
  • 「バァン!もう死んだ」・・・これは文句無しの傑作。笑いを差し挟みながら徐々に加速してゆくサスペンスはヒチコックの独壇場。ヒッチコック自身としては子供まで拳銃事故に巻き込まれるアメリカ社会の現状を訴えたかったらしい。確かに、イギリス人から見たアメリカ社会批判、アメリカ文明への当て擦りとして寓話が成立している。ヒッチコック演出。
© 1998-2024 まり☆こうじ