凡作だけどマッケンナ・グレイスが主役だから悪い気はしない『ゴーストバスターズ フローズン・サマー』

基本情報

Ghostbusters: Frozen Empire ★★★
2024 スコープサイズ 115分 @TJOY京都(SC11)


www.youtube.com

感想

■地方都市を舞台としてジュブナイルに仕立て直した前作『ゴーストバスターズ アフターライフ』が意外に上出来ったけど、本作は監督が交代しているので、どんなものかと映画館に出かけました。しかも吹替版なので、非難轟々の(?)新しい学校のリーダーズのMVが流れます。正直、あまりいい出来ではありません。


www.youtube.com


■お話は単純で、一家がNYの例の元消防署でゴーストバスターズ稼業を続行中だけど、謎の遺物の封印を解いてしまったから、NYが凍りついてさあ大変!というもの。正直このシリーズって、ゴーストに対する愛が最初から一貫して、無い。そこはもう徹底している。だから、怪奇好きには基本響かない。ガラッカという邪神も、まあどうでもいいレベル。

■でも主演がマッケンナ・グレイス(吹き替えは上白石萌歌!)ってところで支持したい。前作に比べると当然成長していて、すでに隠しようもない美少女だけど。前作はまだ男の子に見える加減がとても良かった。実際、映画の途中まで男の子だと思ってた。本作でもecto-1の銃座に乗ってゴーストをチェイスする場面はあるけど、ギミックの見せ方も含めて前作の名場面には到底及ばないから残念だ。幽霊少女との交流なんてのもいかにもいい塩梅の泣かせる設定だけど、十分に展開できていないし、正直陳腐なのは勿体ない。今回はそこがジュブナイルとしてのキモだったのにね。マッチの伏線は悪くないけど。兄のフィン・ウルフハードという若手も、面白い個性なのに、前作のほうが良いよね。

■一方で、オリジナルのゴーストバスターズの面々もハロルド・レイミス以外は健在で、再集結する。まだまだ俺達は人生の黄金期だ!とハッスルするあたりは、シニア層に訴求して、感涙を呼ぶ(?)

■前作で逆光を生かしたロケ撮影が非常に秀逸だった撮影監督のエリック・スティールバーグも続投だけど、今回はごく普通の仕事ぶり。前作は特別だったんだなあ。それはやはり監督のジェイソン・ライトマンの才能によるものだったのだ。


© 1998-2024 まり☆こうじ