■でもメカニズムの運用プロセスについてはあくまでリアル路線で、ドラマ部分の描写が充実していると、特撮シーンは少なめでも全く気にならないというか、特撮シーンも充実して見える。そういう心理的効果があるんですね。
■ミニチュア特撮はセットの飾り付けもそこそこで、無理ない範囲で丁寧に撮っているかんじ。防衛軍の攻撃は見せず、戦車などのミニチュアも登場しない省エネ演出。でも豪快なオープン撮影は、特撮研究所の佛田演出の美味しいところをちゃんと取り入れているから、立派。
■本作の見せ場は、展開中の防衛隊と相打ちになるからアースガロンは戦域に侵入するなといわれたゲント隊長が、ならそっちが撃ち方やめれば?と押し切る場面ですね。萌えじゃなくて、燃えですね。
■ちなみに、新怪獣タガヌラーはなかなか大人の隠喩に富んだ怪獣で、アンリ隊員が過剰に気持ち悪がったり、高エネルギーを放出して一気に虚脱状態になったり、デザインも含めて性的なモチーフがいっぱい付属している。隠喩というか、かなり露骨にエッチなので、ちょっと驚いた。