基本情報
Thunderbirds Are Go ★★★☆
1966 スコープサイズ 94分 @DVD
感想
■火星探検のZERO‐X号がフッドの工作で発射失敗。国際救助隊の警戒の中、二度目のチャレンジで無事火星に到着したが、謎の火星生物の攻撃を受ける。。。
■おなじみサンダーバードの劇場版で火星探査ZERO‐X号の組み立てシーンの豪快なミニチュアワークを大スクリーンでじっくりと展開し、バリー・グレイの楽曲をたっぷり聞かせるので冒頭だけでお腹いっぱいになる豪華な一作。そのアクロバティックな組み立てプロセスだけで圧倒してしまう演出姿勢は稀有なものだ。
■後半の主役は末弟のアランで、兄弟みんなは豪華クラブに作戦成功の打ち上げに行ったのに、子供扱いされてひとり残されると、夢の中で空想の豪華クラブでペネロープとデートするシーンが傑作。しかも日本語吹替版は放映当時じゃなくて、NHK再放送用の声優陣なので、総じてみんな声が老けている。(故人も多いしね)しかも、ペネロープは黒柳徹子で、明らかにおばあさんなので、アランとのデートは非常に倒錯的な雰囲気になってしまうので、当惑する。本来の趣旨は憧れのお姉さんなのに、憧れのおばあさんになってしまうので、アラン、趣味がマニアックすぎるというものだ。
■ラストもアランを中心とするファミリーのおふざけが人形ならではのとぼけた味で秀逸なので、大爆笑で終わることになる。いやなんとなく舐めてましたけど、非常にゴージャスな映画で、特撮スペクタクルもあれば、サスペンスもあるし、当時の人気歌手が歌まで披露するし、最終的に大爆笑で締めくくるし、娯楽映画の要素てんこ盛りの娯楽大作なのだ。いや非常にできは良いと思います。でもこの堂々たるミニチュアワークは大スクリーンで観たいものだな。