月光の夏 ★★★

月光の夏
1993 ヴィスタサイズ 112分
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原作■毛利恒之　脚本■毛利恒之
撮影■南文憲　照明■小山勲
美術■春木章　音楽■針生正男　特殊撮影■ＩＭＡＧＩＣＡ特撮グループ
監督■神山征二郎

■太平洋戦争末期、出撃直前に小学校のピアノを弾きに来た２人の特攻隊員があったという実話をもとに作り上げた劇映画。当時の女教師が協力者とともに、２人の特攻隊員の一人が生き残っていることを突き止めるが、彼は当時のことを語ろうとしない・・・
■神山征二郎らしい淡々とした語り口で、ゆったりと展開する静かな映画だが、出撃の前にせめてピアノを思いっきり弾きたいという思いや、出撃前夜に「故郷を離るる歌」を斉唱する場面など、素朴な演出が却って胸を打つ。
■特攻隊員の生き残りで、田村高広や仲代達矢が登場するのだが、仲代達矢は神山征二郎の映画には少々くど過ぎて、終盤の雰囲気が少々乱れる気がするのだが。ちなみに、仲代達矢の妻役で小林哲子が出演しているのだが、この映画の公開の翌年に肺癌で亡くなっている。「海底軍艦」のムー帝国皇帝のあの小林哲子である。
■特攻機の飛行シーンなどは、当時のＩＭＡＧＩＣＡ特撮グループが担当しているが、何しろ低予算映画なので、技術的には非常に厳しいものになっている。合成はさすがに一定レベルをクリアしているが、これはハイビジョン合成だろうか？どうも違う気がするのだが。
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