最後の審判  ★★★

最後の審判
1965 スコープサイズ 96分
衛星劇場録画
原作■W・P・マッギヴァーン 脚本■松山善三池田一朗
撮影■黒田徳三 照明■比留川大助
美術■小野友滋 音楽■武満徹
監督■堀川弘通

■マッギヴァーンのハードボイルド犯罪小説の映画化。製作は東京映画で、監督はこの時期サスペンス映画に異色を示していた堀川弘通。たぶん、本人的にはあまり本気でもなかったのではないか。でも、映画の出来は十分に水準作。題材は極めてアメリカ的なのだが、東京映画ということで、微妙に道具立てに下町風情が混じりこむのが惜しい。むしろ東宝本体で映画化したほうが、より乾いたムードになっただろうに。
■さすがに原作ものなので、お話の面白さは保証付き。仲代達矢の完全犯罪が崩れてゆく様が見所だが、オープニングとエンディングに流れる武満徹作曲のシャンソン風の歌がカッコいい。特に、ツイストの効いたラストは秀逸だ。

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