薔薇の封印〜ヴァンパイア・レクイエム〜 ★★☆

宝塚大劇場 月組公演(DVD) 2003
作・演出■小池修一郎 作曲・編曲■吉田優子

紫吹淳のサヨナラ公演で、映美くららが相手役を務める。ヴァンパイアの扱い方に疑問点が多く、お話として面白いのかどうか大いに疑問だが、主人公が薔薇の谷でヴァンパイア族に出逢い、ヴァンパイアになるまでを描く第1話が楽曲的にもダンス的にももっとも充実している。
■第2話はルイ14世が君臨するサンジェルマン宮殿を舞台とし、ルイ14世を演じる霧矢大夢とその弟大空祐飛の楽しげな演技ぶりのコミカルな朗らかさが印象的。霧矢大夢という人は、特徴的な顔立ちで、今後が楽しみだ。というか、調べてみると、膠原病で一時休演し、本作が復帰作だとのこと。昨年大劇場で観た「パリの空よりも高く」にも出演していたのですな。
■今回はDVDでの鑑賞だが、スタンダードサイズなのは残念だし、カッティングも決して上手いとはいえない。NHKBS2の中継録画のほうがワイドサイズで画質も精細だし、演出、編集ともに高品質だ。そのむかし「エリザベート」を実相寺昭雄が映像演出したものが発売されていたが、確かスタンダードサイズだったと思う。タカラヅカも、DVDソフトの品質はもっと上げるべきだろう。何しろ値段が値段だからね。

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