鹿鳴館

■脚本・鎌田敏夫、演出・藤田明二、主演・田村正和黒木瞳で完成したスペシャルドラマ。どうなることやらと心配されたが、田村正和の演じる影山伯爵が見事にハマって、予想以上にいい出来だった。
藤田明二のアップ主体の映像スタイルはいかにも昔のテレビ的でいただけないが、正和の伯爵演技は実に見ものだった。腹心の殺し屋飛田天骨が橋爪功というのはミスキャストだったが、正和のナルシズム演技の磨かれた姿に感動。
■原作の大メロドラマの部分をフィーチャーした形だが、不平等条約の改正という国家的大命題、理想のためには暴力機構の発動も辞せずというダーティな、つまりリアルな保守系政治家の姿をよく描き出している。対する自由民権運動の闘士柴田恭平の迎える悲劇との対比もよく効いており、原作のような音楽的台詞劇という楽しみは無いものの、正和伝説がまたひとつ誕生したことは確かだ。
■CGには日本エフェクトセンターの泉谷修らも参加している。

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