世界のカルテット∞カルテットの世界SQ.9 カザル弦楽四重奏団

宗次ホール 世界のカルテット∞カルテットの世界SQ.9
ハイドン弦楽四重奏曲 ニ長調 作品20-4 Hob.?:34
アンマン(ルツェルン音楽祭レジデントコンポーザー):弦楽四重奏曲第2番=>第1番「バースト・ムーヴメント」に変更
ベートーヴェン弦楽四重奏曲 第11番 ヘ短調 作品95「セリオーソ」
ヤナーチェク弦楽四重奏曲 第1番「クロイツェル・ソナタを読んで」

■名古屋旅行のついでに、泊まったホテルの向かいの宗次ホールでたまたま開催されていたカザル弦楽四重奏団のコンサートを聴いてきたよ。宗次ホールというのは、名古屋は栄の繁華街の雑居ビル郡の一角に存在する300席ほどの小ホール。オーナーはカレーチェーンのCoCo一番屋の創業者、宗次徳二だという。名古屋ローカルの豆知識。(続く)

ミニコンポ試聴の記(3)

■寝室でまったりと音楽を聞く小型コンポを求めて、さすらいの旅は続く。最近、気になっているのは以下の逸品たちだ。
DENON RCD-CX1
は、DENONにしては押し出しの控えめで、精彩ながら滑らかで、かすかに艶のある音色で、大人にはぴったり。でも、SC-CX101と組み合わせると、ヴァイオリンの高音などはかなり突き刺す感じで、もっとまったりして欲しい感じだ。SC-CX101というスピーカーは現在使用中で、当初もっと低音寄りだと思ったが、他のスピーカーと比較すると案外高音がよく出ていて、キンキンした高音も平気で出してしまうところがある。このCDチューナーは、悪くないのだが、もう少し太い音の鳴るアンプが欲しい。せっかくのデジタルアンプなので、デジタル機器とのデジタル接続にも配慮が欲しいところだ。
ラックスマン ネオクラシコ
今回の試聴で音質のレファレンスとしたのが、このセット。真空管プリメインアンプSQ-N100とCDプレーヤーD-N100、スピーカーシステムS-N100の組み合わせで、音質もサイズも申し分ないが、いかんせん高価すぎるので、パス。将来的にはこれくらいのものが欲しい。ヴァイオリンの高音はよく伸びるものの、辛うじて耳障りではなく、音の太さと艶も適度に乗って、楽器のリアリティが感じられる。やはりiPodとのデジタル接続はできないわけだが、まあ真空管だったらそれも仕方ないと諦めもつく。
■TEAC Reference380
今回の新発見は、TEACが欧州向けに発売していたReferenceシリーズの日本展開版。どちらかといえば、メリハリ元気系の音だと思うが、ONKYOほどキンキンに声を張らず、KenwoodのKシリーズほど紗をかけてディフューズしていない素直な音がするので、かなり好印象。価格設定からいっても若者向けではない。レシーバーアンプのAG-H380はiPodとデジタル接続ができるという優れものだが、未だに店頭で姿を見かけないのは、生産が遅れているのだろうか。旧シリーズのA-H380は試聴できたので、上記の感想はその際のもの。AG-H38はAG-H38とは大分内部構成が変わっているだろうが、音色の傾向は踏襲しているはず。基本的にわりと太くてクリアな抜けのいい音を出すので、安心感がある。KenwoodのKシリーズもヴァイオリンなど、なかなか角の取れた柔らかい音に脚色して鳴らしてくれるが、薄い膜の向うで音が鳴っているようで、聞いていて隔靴掻痒な気分になってくる。脚色が過ぎると思うのだ。

REGZA 37Z9000 購入記

■さすがに、これまで使ってきた東芝のブラウン管TVは重すぎてとり回しが困難なので、液晶テレビに買い換えてみた。画質は悪くないが、やはり液晶臭さが目に付き、映像に立体感が乏しい。細かい色調の調整もせず、おまかせ設定なのだが、肌色の色調が不自然だ。ただ、これはCHにより、うまくマッチするソースもあるのだが。
■しかし、もっとも違和感があるのは音の悪さだ。薄型テレビの宿命とはいえ、想像以上の貧弱さ。低音を補強しても、これまでの東芝製TVの抜けのよさ、中音域の鮮明さと明瞭さに比較すると、全くいいところが無い。異様に耳障りな音質だし、第一聞き取りにくい。音楽番組など聴けたものではないだろう。これまでのTVは、ミニコンポと結構互角に戦える音質だったのに。

ミニコンポ試聴の記(2)

ONKYO コンポ X-S1

ONKYO コンポ X-S1

  • メディア: エレクトロニクス
■先日、ONKYOのX-S1というミニコンポを発見してしまったのだが、これはCDチューナーがCR-D1の弟分的な位置づけのVL Digital仕様のデジタルアンプで、試聴すると、音のパワフルさでは劣っていない。躯体の大きさと価格は圧縮されているのだが、音の性格はまさに、直系の弟分だ。
■iPodやPCとデジタルで接続できる(ミニコンポでは世界初らしい)というのが売りだが、その音質の確かさももっとアピールできる製品だ。セットのスピーカーは、異様に小さいのだが、ピアノフィニッシュで、質感は高いし、低音部もONKYOのスピーカーらしく立派な音圧で鳴らしている。もちろん、上位機種に比べると音像は若干小さくなるが、小さな部屋で聞くには十二分の音圧がある。アンプの力感にも驚いたが、スピーカーの素性の良さにも驚いた。この価格(CDチューナーとスピーカーセットで実売価格は4万円を切る!)でこの音質なら文句は何も無い。
■とにかく、小ぶりで抜けの良い、元気で、快活なミニコンポが欲しければ、これで完璧だと思う。大人が夜にまったりと聞くタイプではないが、昼間にJ−POPやFMラジオを軽快に鳴らすといった用途にはピッタリだ。とにかく元気なので、激し目のJAZZもいけるでしょう。ミニコンポの進化は凄いことになっているようだ。

ミニコンポ試聴の記

■夜の寝室で暖かみのある落ち着いた音色のオーディオに浸りたいというおっさん趣味丸出しのスケベ心(?)をぶら下げて、家電量販店でミニコンポを物色してきた。もちろん、このジャンルの主軸はデジタルデバイスと連動する若者向けの低価格商品なのだが、近年は、おっさんをオーディオ地獄に取り込むべく、低価格ながらおっさん心をそそる温めの音色を売り物にしたセットが少なくない。小規模編成のクラシックとか女性ジャズボーカルといった、和みの(”癒し”なんて言わないぞ)音楽に照準を合わせたチューニングを施した、若者向けとは一線を画す商品群だ。その試聴の結果を備忘しておく。
■EX-AK1 JVCケンウッド ビクター コンパクトコンポーネントDVDシステム EX-AK1
ビクターのウッドコーンシリーズのエントリークラスのミニコンポだが、これは論外。音像が小さく、音色が軽い。一言で言うとスカスカ。全くいいところが無いと思う。
■EX-AR7 ビクターコンパクトコンポーネントDVDシステムEX-AR7
ウッドコーンシリーズでは最上位機種。だが、やはり音像が小さく、線が細く、全体にミニチュア感が抜けない。精密なフィギュアのようなイメージ。上手な小人の楽団が演奏しているように聞こえる。逆にミニチュア趣味の点からいえば、凄くよく出来たミニチュアといえる。低音部も十分出ているし、小さなボリュームで鳴らすには十分なのかもしれない。ウッドコーンというギミックには興味津々なので、所有してみたい欲求には駆られる。
■EX-AR5 ウッドコーンの2ウェイスピーカーのセット。今回の試聴ではこれがベストだった。適度に艶もあるし、ボーカルが適度に前にせり出して、力感もある。低音部も十分あるし、音場もオールレンジのウッドコーンスピーカーより広く、音像のミニチュア感が少ない。もっと早くこの存在を知っていれば、これを買っていたかもしれない。実売価格で7万円くらいだし、これは出色のセットではないか。
■R-K711 ケンウッド CDレシーバー (ゴールド) R-K711-N
ケンウッドの大人向けミニコンポ。CDレシーバーの実売価格の安さに吃驚する。音色は暖色系だが、抜けの悪さが感じられ、J−POPなどは開放感が無いので欲求不満が溜まりそう。しかも、ボリュームを50くらいまで上げないと大きな音が出ないので、なんとなく非力な印象で心配になる。基本的に小音量で穏やかに音楽を聞くための設計らしい。女性ジャズボーカルなどは、確かにピッタリ。決してオールマイティとはいえず、聴くジャンルを選ぶ機種だろう。基本的に夜用のミニコンポだ。
■R-K1000 上位機種にあたるセットだが、あまり違いが感じられなかった。音色の傾向はもちろん一緒だし、寝室で音をある程度絞って聴く分には、R-K711で十分な気がする。CDプレーヤーはDP-K1000なのだが、あまりその値打ちが感じられない。
■D-MX11 DENON パーソナルオーディオシステム 木目 D-MX11-M
DENONの超低価格ミニコンポ。いかにもDENONらしい落ち着いた音色で、地味。しかし、印象としてはR-K711のセットと大して変わらない。実売価格は2万円ちょっとというラジカセ程度の価格
なのだが、さすがはDENONというべきか。狭い部屋で小さな曲を聞くならこれでも十分ではないか。ただ、CDレシーバーのデザイン、質感やボリュームツマミの小ささと動作の硬さは安っぽさ全開だ。所有する楽しみは全く味わえない。この内容で、デザインをもう少し改善して5万円くらいで売ればヒット商品になるのではないか。DENONのCDレシーバーとしては、CX1があるのだが、価格が桁違いになる。中間路線が無いのだ。ONKYOのCR−D2、ケンウッドのR−K711と同価格帯にDENON入魂のCDレシーバーを投入してもらいたいものだ。CX1はさすがに高すぎて罰が当りそうな気がする。
(補記)
D-MX11と書いたのだが、DENONのRCD-M37だったかもしれない。D-MX11では家電量販店の展示方法からして、他社とランクが違いすぎる。価格的にはCR-D2やR-K711と同じクラスに属するCDレシーバーだ。音質的にはR-K711に近い気がするが、デザインと質感で大きく劣っている。多分性能と価格的には十分なのだが、もう少しデザインを練ってもらえないものか。
■今回はクラシックのCDが無かったので、店頭に置いてある試聴用のPOPSやジャズ中心だが、意外にもウッドコーンの2ウェイという伏兵を発見した。低価格ミニコンポで、安くそれなりにいい音を鳴らす旅はまだまだ続く・・・

バロックザール、残響2秒の伝説、或いはオーディオ趣味と特撮趣味

■縁あって「石橋幸子 ヴァイオリンリサイタル 〜流麗なる響き〜」を聞きに行ったわけだが、会場の青山音楽記念館バロックザールは、室内楽専門の小規模コンサートホールとして、その筋では有名なところらしい。家人の不手際で、インターミッション後の「フランク/ヴァイオリンソナタ イ長調」、「クライスラー/美しきロズマリン」、「ドヴォルザーク(クライスラー 編)/わが母の教え給いし歌」、「サラサーテチゴイネルワイゼン」しか聞けなかったのだが、非常に堪能させてもらった。
■なにより、我が家のメインオーディオシステムのしょぼさがよく分かった。実物のヴァイオリンとピアノの音色と、さらにホールの誇る残響2秒の世界が醸し出す音色の桃源郷は、容易にオーディオシステムで自宅に再現できるものではない。本気で考えれば100万円を超えるのも当然といえる。というか、この音を聞きたければ、コンサートホールに出かければ十分じゃないかと、真っ当な自問に辿りつく。オーディオ趣味とは、畢竟ミニチュア趣味なのだ。コンサートホールを自宅に持ち込むために縮尺をかける、つまりコンサートホールのミニチュアを構築することなのだ。オーディオ趣味はそういう意味で、特撮趣味に通じている。その際に、9掛けにするのか妥協して7掛けにするのかというのが、予算の掛け方次第という考え方なのだろう。
■実物のヴァイオリンは高音域もちっともキンキンせず、繊細で硬い音の芯の周りに豊かなグラデーションを纏っている。そこに残響2秒という、ホールの特性が大きく関与していることは間違いないだろう。また、グランドピアノの音色には更に驚かされたのだが、安いオーディオシステムではこれも音が細く、耳障りになりやすい楽器だが、実物はまったくそんな気配が無く、高域から低域まで残響のグラデーションがたっぷり乗って、心地良いことこの上ない。ピアノの音色がこれほど魅力的だったとは、CDではちっとも分からなかったよ。
バロックザールには残響可変装置が設置されており、残響を抑えたいときに展開するらしい。フェルト地のカーテンのようなものが引き出されて、音響の反射を抑えるようだ。確かに残響2秒というのは、相当濃厚なもので、一音が発せられ、空間をたゆたいながら密かに消滅して行く、音の一生を確実に聴衆の耳に届けてくれるのだが、音数が多ければ、混濁してしまうだろう。とりあえず、我が家のメインオーディオシステムの目標としては、これくらいの規模のコンサートホールの8掛けくらいのミニチュア再現を目指したいと思う。

CR−D1のD/Aコンバータは、残念な感じなのか?

■我が家のメインオーディオシステムは、ONKYOのCR−D1(純正品)+DENONのSC−CX101という、非常にコンパクトかつ懐にやさしい初心者向けのセットなのだが、それなりにいい音が鳴っている。ただ、思うところあって、CDの再生をCR−D1ではなく、ペロペロの安いコードでアナログ接続している東芝のHDD/DVDレコーダーRD−XS36で行ったところ、明らかに音質が向上したので、記録兼報告しておく。

ONKYO CD/FMチューナーアンプ 60W+60W シルバー CR-D1(S)

ONKYO CD/FMチューナーアンプ 60W+60W シルバー CR-D1(S)

  • 発売日: 2006/07/15
  • メディア: エレクトロニクス
DENON スピーカーシステム (2台1組) 木目 SC-CX101-M

DENON スピーカーシステム (2台1組) 木目 SC-CX101-M

  • 出版社/メーカー: デノン(Denon)
  • 発売日: 2006/05/21
  • メディア: エレクトロニクス
■何しろ、音像の恰幅が良くなり、全体に太くなった。音場も広がった。音圧も何割か増した感じで、非常に力強く、メリハリも効いて、音楽が生き生きして、前に張り出してくる感じだ。ボーカルも若干前にせり出して定位する。CR−D1のCDプレーヤーで再生すると、綺麗は綺麗だが全体に線が細く、華奢な感じで荒々しさが全く無い。楽器の柄が少し小さく感じられる。これはサブシステムのTimedomain lightでも感じることだが、音楽全体のバランスや精細さは買えるものの、小人の楽団が演奏しているように聞こえることに似ている。CR−D1はONKYOのスピーカーに繋ぐと、ビックリするくらいの迫力ある音圧と精細さで圧倒するパワフルな奴なので、SC−CX101との相性に一部不足があるのかもしれないが、印象としてはD/Aコンバータの味付けに弱点がある感じだ。
■HDD/DVDレコーダーでCDを再生するなど邪道も邪道のはずだが、オーディオマニアではないので結果オーライだ。光デジタルケーブルも繋いでいるのだが、これを使うと音が細くなる。多分、CR−D1のD/Aコンバータで変換されるせいだろう。音自体が小さいし、音の透明さは感じられるものの、リアルな楽器の荒々しさが表現されない。RD−XS36の音声DACは、映画鑑賞用にチューニングされているだろうから、ワイドレンジでダイナミックな味付けになっていると想像される。しかも、安価なRCAケーブルでアナログ接続なのに、CR−D1で再生したり、光デジタルケーブル経由で接続するよりも、明らかにいい音が鳴っている。小さなSC−CX101が、結構朗々と鳴っているからちょっと驚いた。ホントにコストパフォーマンスの高い奴だ。
■インターネット上の情報や評判を見るに付け、音質に影響を及ぼすのは、スピーカー>CDプレーヤー(というか実質的にはDAC?)>アンプという順序であることが分かってきた。しかも、CDプレーヤーは、比較的安価なDVDプレーヤーなどでも代用がきく可能性がある!そういえば、我が家にはパイオニアのLDプレーヤーも一台転がっているのだが、あれもCDが再生できるはずだぞ・・・

オーディオ事始(4)

■昨日、Timedomain lightについてかなり褒めておいたのだが、弱点についても補足しておく。基本的にDVDで映画を観るときに使うスピーカーとしては役に立ちません。古い映画で、台詞が主体のものなら、こもった台詞が明瞭になる効果があると思うが、筋肉質で戦闘的な劇判や派手な爆発音といった重低音迫力系音響効果で見せる映画にはまったく対応できない。このスピーカーは、基本的に生楽器使用のおっとりとした音楽向きです。
■多分、BOSEのM3なら、重低音映画鑑賞にもぴったりだと思われるので、是非試してみたいのだが、どこかで入手できないものか。

オーディオ事始(3)

■久しぶりに、低予算オーディオのあり方をあれこれ試行錯誤する記事を上げておこう。Timedomainのlightを購入したことは以前に記したのだが、最近、このlight君のご機嫌がすこぶる宜しい。購入当初は低音層もスカスカでどうなることかと思い、その後エイジングが進んで音域が広がったような気がしたものだが、最近ちょっとしたことで、音感が一気に向上した。
■我が家ではポータブルDVDプレーヤー(AVOX製)を接続しているのだが、それまでイヤホンジャックに挿していたプラグを、専用の音声出力に挿し変えたのだ。以前に一度音声出力に繋ぎかえてみたのだが、音が大きすぎて元に戻していたものを、やはり音声出力に繋ぐのが筋だろうと、変更したところ、さすがに音声出力端子だけあって、音声信号が非常に濃いらしく、音圧が一気に跳ね上がった。(当たり前すぎてすまんね)
■結果、弱腰だった低音成分が相当張り出して来て、充実感が出てきた。腹に響く、体全体で聞く感じの重低音など、このスピーカーからは出るわけが無いが、沈むところは沈む雰囲気をちゃんと表現してきたのだ。
■音声出力側は相当大きな音声信号を送出しているらしく、当然当然スピーカー側でボリュームを絞って聞くのだが、大体9時か10時くらいのところで、7畳間程度の部屋で聞くには十分な音量が出る。もちろん、CDによって録音レベルが低いものはもう少し上げたりするが、普通の音声レベルならこれくらいで十分で、室内楽やjazzボーカルを聞く程度なら、大きなスピーカーなどほんとに必要が無いと知った次第だ。
■もちろん、以前にも記したように万能選手ではないので、ソースを選ぶが、基本的にゆったりと音の響きを聞かせる音源には向くのではないか。藤原真理の「無伴奏チェロ組曲」など、メインのCR-D1+CX101でもまったりと気持ちいいが、light君もチェロの響きを心地よく聞かせてくれる。
■といいながら、以前から気になっていたBOSEのM3が知らぬ間に生産終了になっていたことを知ってショックを受けているのだが、M3とTimedomainという両極端のスピーカーがあれば、箱庭的オーディ環境としては完璧だろうと夢想する。再発売しないかなあ。

アニクリ15とシンフォニア・タプカーラ

■このところ、なぜか伊福部昭が聞きたくて、廉価版CDでお馴染みのナクソスから出ていたシンフォニア・タプカーラ他を買ってみた。廉価版といっても、最近は価格値上がりが顕著で、普通に1200円なり。ちょっと前まで800円とか900円程度で売っていたようだが。
シンフォニア・タプカーラは、それこそ20年以上前にNHKFMで聞いた(確か録音したよなあ)きりなのだが、このCDには十分満足した。一般的には演奏に熱がこもっていないと言われていてあまり評判は高くないのだが、他の演奏と比較ができないので、これはこれで十分に伊福部節を堪能できる。新しい録音なので、音の状態も悪くないし、伊福部昭入門には最適でしょう。単純に楽曲の力だけで、アドレナリンが沸く。
■SF交響ファンタジー第1番は、確かにメリハリが薄く、要所での溜めが少ないので、映画に馴染んだ者にとっては迫力不足という印象が否めない。これじゃ高速度撮影の怪獣が出現するタイミングと合わないよなあ、と正直感じる。もっと荒々しくないとね。
■久しぶりに伊福部節を満喫していると、BS2のアニクリ15枠で「おんみつ☆姫」というバカなアニメが目に止まる。1分間、動画が一気呵成に動き回るアクションで、作風としては、昔懐かしい「うる星やつら」の暴走パロディエピソードという感じだが、音楽がなぜかシンフォニア・タプカーラ。宇宙刑事のパロディまで含めて完全に80年代ノリなのだが、アマチュア製作の8ミリ映画のようで懐かしくて、ちょっとしみじみしたよ。

伊福部昭:シンフォニア・タプカーラ

伊福部昭:シンフォニア・タプカーラ

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