ミニコンポ試聴の記

■夜の寝室で暖かみのある落ち着いた音色のオーディオに浸りたいというおっさん趣味丸出しのスケベ心(?)をぶら下げて、家電量販店でミニコンポを物色してきた。もちろん、このジャンルの主軸はデジタルデバイスと連動する若者向けの低価格商品なのだが、近年は、おっさんをオーディオ地獄に取り込むべく、低価格ながらおっさん心をそそる温めの音色を売り物にしたセットが少なくない。小規模編成のクラシックとか女性ジャズボーカルといった、和みの(”癒し”なんて言わないぞ)音楽に照準を合わせたチューニングを施した、若者向けとは一線を画す商品群だ。その試聴の結果を備忘しておく。
■EX-AK1 JVCケンウッド ビクター コンパクトコンポーネントDVDシステム EX-AK1
ビクターのウッドコーンシリーズのエントリークラスのミニコンポだが、これは論外。音像が小さく、音色が軽い。一言で言うとスカスカ。全くいいところが無いと思う。
■EX-AR7 ビクターコンパクトコンポーネントDVDシステムEX-AR7
ウッドコーンシリーズでは最上位機種。だが、やはり音像が小さく、線が細く、全体にミニチュア感が抜けない。精密なフィギュアのようなイメージ。上手な小人の楽団が演奏しているように聞こえる。逆にミニチュア趣味の点からいえば、凄くよく出来たミニチュアといえる。低音部も十分出ているし、小さなボリュームで鳴らすには十分なのかもしれない。ウッドコーンというギミックには興味津々なので、所有してみたい欲求には駆られる。
■EX-AR5 ウッドコーンの2ウェイスピーカーのセット。今回の試聴ではこれがベストだった。適度に艶もあるし、ボーカルが適度に前にせり出して、力感もある。低音部も十分あるし、音場もオールレンジのウッドコーンスピーカーより広く、音像のミニチュア感が少ない。もっと早くこの存在を知っていれば、これを買っていたかもしれない。実売価格で7万円くらいだし、これは出色のセットではないか。
■R-K711 ケンウッド CDレシーバー (ゴールド) R-K711-N
ケンウッドの大人向けミニコンポ。CDレシーバーの実売価格の安さに吃驚する。音色は暖色系だが、抜けの悪さが感じられ、J−POPなどは開放感が無いので欲求不満が溜まりそう。しかも、ボリュームを50くらいまで上げないと大きな音が出ないので、なんとなく非力な印象で心配になる。基本的に小音量で穏やかに音楽を聞くための設計らしい。女性ジャズボーカルなどは、確かにピッタリ。決してオールマイティとはいえず、聴くジャンルを選ぶ機種だろう。基本的に夜用のミニコンポだ。
■R-K1000 上位機種にあたるセットだが、あまり違いが感じられなかった。音色の傾向はもちろん一緒だし、寝室で音をある程度絞って聴く分には、R-K711で十分な気がする。CDプレーヤーはDP-K1000なのだが、あまりその値打ちが感じられない。
■D-MX11 DENON パーソナルオーディオシステム 木目 D-MX11-M
DENONの超低価格ミニコンポ。いかにもDENONらしい落ち着いた音色で、地味。しかし、印象としてはR-K711のセットと大して変わらない。実売価格は2万円ちょっとというラジカセ程度の価格
なのだが、さすがはDENONというべきか。狭い部屋で小さな曲を聞くならこれでも十分ではないか。ただ、CDレシーバーのデザイン、質感やボリュームツマミの小ささと動作の硬さは安っぽさ全開だ。所有する楽しみは全く味わえない。この内容で、デザインをもう少し改善して5万円くらいで売ればヒット商品になるのではないか。DENONのCDレシーバーとしては、CX1があるのだが、価格が桁違いになる。中間路線が無いのだ。ONKYOのCR−D2、ケンウッドのR−K711と同価格帯にDENON入魂のCDレシーバーを投入してもらいたいものだ。CX1はさすがに高すぎて罰が当りそうな気がする。
(補記)
D-MX11と書いたのだが、DENONのRCD-M37だったかもしれない。D-MX11では家電量販店の展示方法からして、他社とランクが違いすぎる。価格的にはCR-D2やR-K711と同じクラスに属するCDレシーバーだ。音質的にはR-K711に近い気がするが、デザインと質感で大きく劣っている。多分性能と価格的には十分なのだが、もう少しデザインを練ってもらえないものか。
■今回はクラシックのCDが無かったので、店頭に置いてある試聴用のPOPSやジャズ中心だが、意外にもウッドコーンの2ウェイという伏兵を発見した。低価格ミニコンポで、安くそれなりにいい音を鳴らす旅はまだまだ続く・・・

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