なぜスタジオはOKを出したのか?ひたすら冗長な蛇足映画『ブレードランナー2049』

基本情報

Blade Runner 2049 ★
2017 スコープサイズ 163分 @アマプラ

感想

■『ブレードランナー』の正式な続編だけど、なんでこんなお話でOKが出たのか不思議だし、スタジオが編集をやり直せと言わなかったのも不思議な、謎映画。監督のドゥニ・ヴィルヌーヴは『メッセージ』が良かったけど、本作はひたすら疑問。

■そもそもお話に新味がないし、各シーンの編集が長い長い。アート映画じゃないんだからね!撮影監督はロジャー・ディーキンスだから凝りに凝っているのだけど、本来はこんな派手なスタイルの人じゃないよね。主演のライアン・ゴズリングも、こんなに魅力のない人だっけ。主役が持たないから終盤にハリソン・フォードを投入するが、わざわざ爺さん呼んでこないでも。デッカードのそんな後日談誰も観たくないですよ。。。

■配役としては ウォレス社のやり手重役にして殺し屋レプリカントを熱演する美女シルヴィア・フークスがアクション的には見どころではあり、最後の最後までしぶとく主役にまとわり付く。

■荒廃した未来のLAの情景もCGだから細密で破綻がないのは確かだけど、デザイン的に新味がないし、ライドメカたちもオリジナルのような質感の塊感、光芒のリアリティは感じられない。オリジナルのSFXはスピナーや建物の光が全部本物ですからね。合成素材だって本物の光をスモークルームで撮って合成しているから、ハレーションも含めてそれはやはりリアリティが違うんだね。オリジナルの映画はあれば唯一無二だった。敢えて言えば、同時期の『スタートレック』か。

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