メッセージ ★★★★

Arrival
2017 スコープサイズ 116分
イオンシネマ京都桂川

『メッセージ』(オリジナル・サウンドトラック)
■『コンタクト』とどう違うのだろうかと訝りながら観に出かけたのだが、ちゃんと違ってますよ。なにしろ有名なSF小説の映画化らしいので、お話の方は折り紙付きなわけですね。ただ、小説の方はもっと小難しいことがいっぱい書いてあるに違いないと想像しますが、映画はさすがに平易に作劇してあるし、終盤はさあここで泣いてください!ちゅう演出ですよ。なんという親切仕様。(通俗ともいう!)
■ミクロのドラマとマクロの状況がどう絡むのかというのがこの種のSFドラマの作劇の肝なのだが、その意味でお手本ともいえる脚本だろう。破壊的なスペクタクルが描かれるわけではなく、エイリアンとの交流に心を砕く学者たちの姿を中心に追った、至って地味な映画である。これまで撮影監督の巨匠ロジャー・ディーキンスと組んできたドゥニ・ヴィルヌーヴだが、本作ではブラッドフォード・ヤングという若手を撮影監督に起用して、これまた地味なルックで統一している。それがリアルな世界観を生んでいる。
■お話のテーマは高尚だが、決して難解ではなく、噛んで含めるように平易に描かれるのもご立派。あくまでエイミー・アダムス演じるヒロインの「選択」がドラマの核であるといいう点がぶれないので、安心して観ていられる。ただ、エイリアンのデザインには想像力の欠如を感じるなあ。なんであんなのしか出てこないの?