「愛」は何度でも宇宙を書き換える!『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編] 叛逆の物語』

基本情報

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編] 叛逆の物語 ★★★
2013 ヴィスタサイズ 116分 @DVD

感想

■さすがに難しい。。。正直な第一印象はそんな感じ。いきなり「えんかんのことわり」と言われてもですよ。「円環の理」と書きますけど、なんと説明すればいいのやら??

■お話は当然ながらほむらちゃんが主役で、前半が『うる星やつらビューティフル・ドリーマー』で、魔法少女たちが戦隊ヒーローのように活躍するプリキュア的な、この楽しげな小宇宙を捏造したのは誰か?という話。後半はそれを望んだ者の正体と、偽りの小宇宙から現実世界に戻ったほむらちゃんがついに、神か仏に転じたまどかと再会を果たすが、その時何が起きるか。。。というお話で、とにかく台詞の情報量の多さでくらくらします。このあたりの酩酊感も押井守テイストですね。

まどかの転生を追いかけるように、ほむらちゃんもあんなことやこんなことになってしまい、宇宙は何度も書き換えられて大変なことになりますが、基本的にまどか☆マギカの世界は、一般の人間の存在感が希薄で、魔法少女しか生きていない世界なので、風景が書き換わる程度のインパクトで、まあここまで気宇壮大になると、もうなんでもありですね。

■基本的に形而上学的SF嗜好と百合感満点の映画なので、TV版では深い共感に結ばれながら滅んだ杏子さやかの共闘場面などもファンには堪らない贈り物で、単純に泣ける。とにかく何度でもリセット可能な宇宙なので、いくらでも二次創作的妄想ストーリーが展開できるわけだけど、そこに終止符を打つために最新作『ワルプルギスの廻天』が製作されるものと踏んだが、どうだろうか。


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