『セトウツミ』確かに放課後の暇つぶしの駄話は人生最良の一瞬であった、かもしれない。

基本情報

セトウツミ ★★★
2016 ヴィスタサイズ 75分 @APV
原作■此元和津也、脚色■宮崎大、大森立嗣、撮影■高木風太、照明■秋山恵二郎、音楽■平本正宏、VFX■田中貴志 監督■大森立嗣

感想

■確かに、放課後の暇つぶしの無駄話はなんというか、何もない青春のなかの、さらに真空地帯として、考えようによっては無垢な愉しさを放っていたなあ、という感慨はさておき(!)、おじさんはこの超低予算映画の製作費が気になって仕方ありませんよ。

■『カメラを止めるな!』が300万円映画として驚愕をもたらしたわけだが、本作はもっと安いのでは?主演の二人のギャラは少々高そうだが、そのほかの要素は極めて安くあがりそうなのだ。なにしろ、基本的に川辺で二人がだべっているだけの映画だから!技術スタッフも若手中心っぽいし。

長編映画だけど、原作漫画に忠実にエピソードの羅列として構成されていて、個々のエピソードはコントになっていて、脱力気味のオチが付く。まあ、だいたい鈴木卓爾が出てくる時点で、そういうオフビートな映画ですよ。
第一話 セトとウツミ
第二話 アメとムチ
第三話 イカクとギタイ
第0話 内海想の出会い
第四話 先祖と子孫
第五話 瀬戸小吉の憂鬱
第七話 出会いと別れ
エピローグ 樫村一期の想い
といった具合で、いかにも、お笑い好きの若者むけの漫画であり、映画化企画ではあるが、池松壮亮菅田将暉という若手実力派の豪華(?)共演は見応えもある。原作漫画はこのあと完結したらしいので、第二弾があるのだろうか。

参考

※原作コミックのセットですね。

※テレビドラマ版もあるのですよ。未見。

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