宇宙快速船 ★★★☆

宇宙快速船
宇宙快速船
1961 スコープサイズ 75分
APV
脚本■森田新
撮影■藤井静 美術■下沢敬吾
照明■森沢淑明 音楽■鏑木創
監督■太田浩児

ニュー東映の子供向け映画なので低予算のはずだが、海王星人の東京大空襲シーンが何故か当時の円谷特撮すら凌駕する大特撮で、一体何があったのかと訝しい気になる。本編セットも案外しっかりしており、綺麗なモノクロ撮影とか切れの良い編集とかなかなか良質の子供映画。舞台が長沢浄水場に限定されるのがいかにも低予算映画ではあるのだが、宇宙船の空母から小型円盤が放出されて怪光線を放つやオープンセットのミニチュアが大爆発するから痛快この上ない。
東宝の円谷特撮でもそうした大都市への絨毯爆撃というシチュエーションは案外なく、「宇宙大戦争」ですら、ミニチュアワークのクオリティの面では本作に及ばない。実際、モノクロという利点もあって、ミニチュアの品質が凄いし、大胆不敵な合成でもメリットが大きかった。加えて、ミニチュア爆破の火薬効果の凄まじさも東宝を超えている。
■しかし、なぜか特撮スタッフは全くクレジットされていないというのも謎を呼ぶ。国会議事堂の大爆破シーンは「第三次世界大戦 四十一時間の恐怖」からの流用らしいが、明らかに特撮シーンを目玉にしながら、特撮スタッフを明示しなかったのか、東映の真意はどこにあったのだろう。