ラブ・アゲイン ★★★☆

CRAZY, STUPID, LOVE.
2011 スコープサイズ 118分
T-JOY京都

■先週観たのだが、書くのを忘れていたので、ここに記しておく。まったく何の宣伝もされていないし、公開劇場も少ないが、大人がきちんと楽しめるウェル・メイドなコメディ映画である。アメリカン・コメディの下ネタ攻撃にはうんざりするが、これは基本的にギャグではなくドラマで見せる映画。やはり当節のアメリカの観客を意識すると下ネタも入れざるをえないが、その手際はあくまでスマートである。

■主演のスティーヴ・カレルは、実は初めて観たのだが、地味だなあ。そういう役柄なのだが。ジュリアン・ムーアの老け方には驚いたが、当然演技は難なくこなすし、麗しのマリサ・トメイ嬢がおいしい見せ場をいただいて、キュートなコメディエンヌぶりを披露するので、個人的にはすでに夢見心地、お腹いっぱい。なぜかケヴィン・ベーコンまで登場するが、こちらは脇役に徹して、あくまで地味に脇を固める。そして、新星アナリー・ティプトン、きゃわいい。監督の視線も何故かアナリー、ラブですよ。

ダン・フォーゲルマンの脚本が上出来で、クライマックスを演説にするのはあまり感心しないが、上手い捻りを考えた。ハリウッド映画はこのくらいのレベル、製作規模の映画を量産してもらわないと困るのだ。配給会社も、もっと大規模公開しろよ。

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