ゴジラは、フルCGアニメ映画として復活すべきだ、と呟いてみる

■なんだか最近の特撮映画に全く興味が無くなった。「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE」とか、新生円谷プロの映画が公開中ですが、ちっとも食指が動かない。いちおう、特撮映画だし、円谷プロなので、義務的に観るべきかとも思うが、それにしても、映画自体にこだわりが感じられないし、円谷プロらしさも感じられないので、困る。インターネット上で観られる動画も、背景がほとんどCGで、坂本浩一が監督なのでアクションは新鮮だし、CG背景のマッチムーブは凄いと思うが、CGのクオリティは明らかに低くてゲーム映像にしか見えない。ゲーム映像で育った子供たちはこれでいいのかもしれないが、大人の目には貧相にしか見えない。来年には山崎貴の「SPACE BATTLESHIP ヤマト」も公開されますが、何の興味も沸きませんな。
■しかし、CGが主流だから興味が無いというわけでもなく、実際、ピクサーなどのフルCGアニメの出来の良さは普通の実写劇映画を超えているし、新しい劇映画のスタイルを開拓したという実感がある。この分野は今後も傑作が生まれ出るだろう。と考えてくると、いつか復活する(かもしれない)あのゴジラも、実写にフォトリアルなCGを合成するよりも、人間の役者は登場せず、フルCGアニメとして制作することが、正解ではないかと思えてくるのだ。下手にフォトリアルなCGを制作するよりも、ミニチュアセットっぽいCGで世界観を統一したほうが経済的にも得策だし、役者を使うより、フルCGアニメの方が脚本や演出を純化できるからだ。そのヒントは「モンスターVSエイリアン」などにあるだろうし、曽利文彦が既にその線で企画を練っているのではないか。
■でも、その前に、日本にはフルCGアニメにぴったりな素材がごろごろしているのに、何故映画化に手をつけないのか不思議だ。日本昔話なんて、シンプルなキャラクターで、ビジュアル的に工夫の余地も大きい、しかも深い寓意に満ちた素材の宝庫なのに。

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