ヱヴァンゲリヲン新劇場版：序 ＴＶ版
2006 ヴィスタサイズ ?分
よみうりテレビ録画
脚本■庵野秀明
監督■摩砂雪、鶴巻和哉 音楽■鷺巣詩郎
総監督■庵野秀明
■世代的にヱヴァには何の思い入れも無く、テレビシリーズについても最後までは付き合いきれずに脱落したのだが、現在公開中の新劇場版：破が何故か大ヒットしているらしいので、ひょっとして普通に面白いロボットアニメに生まれ変っているのではないかとかすかな期待を込めて視聴。だから、観点はロボットアクションアニメとして燃える要素がどれだけ込められているかに限定されている。
■結果的には、なかなか素直にロボットアクションとして愉しい映画に仕上がっており、特に新たに作り直したヤシマ作戦は、見ごたえがある。ただ、演出的には既に見飽きたスタイルで、食傷気味。テレビ版からの焼き直し場面は、かなり少ない様子で、テレビ放映時に全体的にカラッと明るいクリアな画調だったものを、押井アニメ的な、映画的な陰影を加える加工が行われているようだ。そのため、今回の放送も解像度が低く、輪郭がボンヤリしている。それは映像加工上の狙いでもあったのだろうが、アクションの表現としては少々ストレスが溜まる。特に、最初のシトとの夜間戦闘場面は、暗すぎてほとんどディテールが見えず、何が起こっているのか判然としない。テレビ版はもっと単純に明るかったのだが、相当デジタル加工したようだ。単純に方向性を間違えていると思いますよ。
■ドラマ的には完結していないので、アクションしか観るところが無いのだが、シンジ君が残酷な戦争に突然放り込まれて、生理的恐怖を克服するまでを駆け足で綴り、アクションとしてのカタルシスは味わえるので、意外に出来は良いのだ。
