テレビドラマ雑感〜「銭ゲバ」と「侍戦隊シンケンジャー」〜

■テレビドラマについて記すのは久しぶりだが、「銭ゲバ」はなかなかがんばっているぞ。原作マンガも昔の映画版(唐十郎が主演)も未見なのだが、このドラマは久しぶりに”テレビ映画”の味を味わわせてくれる。もちろん、フィルム撮影ではなくビデオドラマだが、濃厚で極端な作劇が”テレビ映画”の時代の醍醐味を思い出させてくれるのだ。脚本は岡田惠和
■主役の松山ケンイチ君が絶品といってよく、カッコいい。70年代的なアウトローアンチヒーロー像を髣髴させる鬱屈したキャラクターを好演している。オヤジ役の椎名詰平は貫禄不足で、本当は原田芳雄くらいが演じるべきなのだろうが、年齢的に無理があるか。
■新しい仮面ライダーは1回で挫折、ここまで自閉的な物語世界をとられると、もうついていけませんわ。一方「侍戦隊シンケンジャー」は王道路線の愉しさが復活して、1年間楽しみだね。巨大キャラクターの表現も、今回はミニチュア主体で、操演の楽しさも味わえる。文字力(もじから)というのも、漢字検定ブームを反映した(?)好企画。

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