幸福な食卓 ★★

幸福な食卓 プレミアム・エディション [DVD]
幸福な食卓
2007 ヴィスタサイズ 108分
BS2録画
原作■瀬尾まいこ 脚本■長谷川康夫
撮影■喜久村徳章 照明■大坂章夫
美術■金田克美 音楽■小林武史
視覚効果■松本肇
監督■小松隆志

■3年前に自殺未遂を起こした父親(羽場裕一)が突然父親をやめると宣言し、母親(石田ゆり子)は家を出てしまった一家で、主人公の女子中学生(北乃きい)は困惑しながらも、自分の人生を手探りし始める・・・
■ヒロインの北乃きいはなんと言っても初々しさが貴重なのだが、映画自体はかなり杜撰。終盤でミスチルのくるみが延々と流れる場面は噴飯ものだ。原作ではもうすこし納得できるように書き込まれているのかもしれないが、映画でのこの家族の人間像にはほとんど心に引っかかるところが無い。特に羽場裕一の演じる父親像が、なんだかつかみ所が無く、しかも演じるのが羽場裕一ですよ、その微妙さたるや・・・おまけに、ヒロインの成長の契機となるコバヤシヨシコという兄の恋人で重要な脇役を演じるのがさくらって、あんた、誰ですか?配役の酷さと脚本の拙さのおかげで、観るのがとても辛い映画になってしまった。
■その中で唯一好演するのが、「未来講師めぐる」のユーキ君そのままの勝地涼で、最近とみにおっさんらしくなってきた彼が堂々と中学生として転校してくるあたりの強引さは映画として楽しい。コメディ要員としての彼の活躍が辛うじてこの映画を救っている。
■製作はジェネオンエンターテイメント、松竹、電通ほか、制作はデスティニー。

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